台湾地震に思う。台湾の諺「患難見真情」どおり日本と台湾はまさしく「まさかの時の友こそ真の友」。東日本大震災で支援してくれた台南市長や故・張栄発氏らも「真の友」!
- 2016/02/09
- 07:30
8日には「60時間ぶりに8歳女児を救出」という
ニュースがありました。
小さな女の子の命が助かって本当に良かった。
まだ諦めずに1人でも多くの命が助かりますように。
今回の地震の被害は倒壊マンションの違反建築の
可能性もあるようですね。
こういうことは本当に明らかになって欲しいですが、同時に
過去の大地震を教訓にして「耐震」という技術を進めてきた
日本や台湾などの地震国の努力というものもまた改めて感じた
次第です。
自然災害に負けない都市を造る。
これがどれだけ重要なことであるか。
「コンクリートから人へ」とか、「事業仕分け」とか、あの
2009年の狂った扇動がなんと愚かなものであったかと
改めて思います。
今回の台湾地震ですが、被害地域が台南市であると最初に
聴いた時、2年半前に初めてブログで台南市のことを色々と
書いた時のことを思い出しました。↓
★【日本の大切な隣人、台湾の心 ③】
日本統治は明らかに「併合(annexed)」。
それを認めることが先人たちへの「敬意と感謝」に繋がる。
台湾のことをもっといろいろ知りたいと思い、ちょっと集中して
いくつか記事を書いていたんですが、その中でも特に台湾の
南東に位置する台南から嘉義にかけては、日本統治時代の
「遺産」をとても大事にしてくれていると強く感じた次第でした。
テレビは、台湾の印象が悪くなるニュースや中国にとって
都合のいいニュースは流しますが、日台友好など日本にとって
とてもいい話や特に中国にとって都合が悪いことは、殆ど
詳細な報道がなされません。
それどころか、歪曲して伝えたりもします。
例えば、3年前の「日台漁業協定」に関してもそうでした。↓
★台湾の人たちに伝えよう。「菅直人は台湾の敵である!」 と。
ですので、やはりネットで確実な情報を拾うことになります。
特にここ2年ほどは台湾の若者Chrisさんらのツイッターで情報を
たびたび確認していますが、今回も早速ツイッターを追いかけました。
#台湾地震 安倍首相は世界の国の中に、最初に「台湾地震の救援と応援を、何でも用意がある」と仰った首相ですよ。台湾で全てのTVが流れてる。そして高須先生の応援、義捐も一緒に報道されたよ。本当にとても感激!@katsuyatakasu pic.twitter.com/Vqcg9tF9jg
— ☆Chris*台湾人☆ (@bluesayuri) 2016, 2月 6
☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri 2016年2月6日 21:46
#台湾地震
台南の遭難者もう12人。
台湾が地震に見舞われた時、日本の方々そんなに早速に行動し、
応援してくれるには、台湾人達が燃えて、感動させたよ。
台湾の諺「患難見真情」、
日本語は困難の時、手を差し伸べてくれるこそ、
真の「友達」です。
☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri 2016年2月6日 22:07
#台湾地震
安倍首相は世界の国の中に、最初に
「台湾地震の救援と応援を、何でも用意がある」
と仰った首相ですよ。
台湾で全てのTVが流れてる。
そして高須先生の応援、義捐も一緒に報道されたよ。
本当にとても感激!
@katsuyatakasu pic.twitter.com/Vqcg9tF9jg
北朝鮮のミサイル発射もあり、様々な事態が起きる中、
今、全幅の信頼を寄せることが出来る安倍総理である
ことが、どれだけ「安心感」を与えてくれることか。
Chrisさんのツイートを読んで、また思いました。
2011年の東日本大震災の時の総理が、あのまま麻生さんで
いてくれたなら、と。
今までも何度思ったことだろう。
あの時、もし麻生さんだったら、真っ先に救助隊派遣の声を
挙げてくれた台湾にお願いし、また御礼も真っ先に伝えることが
出来たはずだった。
そして、Chrisさんが教えてくれた台湾の諺「患難見真情」。
「まさかの時の友こそ真の友」。
以前教えてくれた諺も、この諺に繋がるものであったけれど、
同時にとても悲しい言葉でもありました。
それは「兎死狐悲」という言葉でした。↓
★台湾の若者の声は日本に足りないものを教えてくれる。
「兎死狐悲」の意味を多くの人に知ってほしい。
「兎死狐悲」の気持ちも、また「患難見真情」への御礼も、
日本は民主党政権の3年3ヶ月の間は台湾に届けることが
出来なかった。
情報更新 #台湾地震 今は日本からの調査団5人と台南市長は一緒にビルが倒れた現場に。犠牲の人数増え、まだ130人埋められ、時間を経って、日本の助けもっと多くの人々を救うように。台湾の報道は日本が送った温かい行動と報道された。感謝! pic.twitter.com/bS0nNe2Knj
— ☆Chris*台湾人☆ (@bluesayuri) 2016, 2月 7
☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri 2016年2月7日 10:08
情報更新 #台湾地震
今は日本からの調査団5人と台南市長は一緒にビルが倒れた現場に。
犠牲の人数増え、まだ130人埋められ、時間を経って、日本の助け
もっと多くの人々を救うように。
台湾の報道は日本が送った温かい行動と報道された。
感謝!
ここで台南市長が東日本大震災の時に日本のために
一生懸命、支援をしてくれていたことをChrisさんは教えて
くれました。↓
.@yamagiwasumio 賴清德台南市長は日本311地震直後、4月に仙台に尋ね、追加義援金4千万円を被災地に、そして東日本の観光は地震に影響されたので、凄く力を尽くして宣伝した。翌年、被災地の青少年は台南に訪問の時招待したよ。 pic.twitter.com/7AzOMGMMn9
— ☆Chris*台湾人☆ (@bluesayuri) 2016, 2月 6
☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri 2016年2月6日 22:34
賴清德台南市長は日本311地震直後、4月に仙台に尋ね、
追加義援金4千万円を被災地に、そして東日本の観光は
地震に影響されたので、凄く力を尽くして宣伝した。
翌年、被災地の青少年は台南に訪問の時招待したよ。
前のTW台南市長賴さん「仙台を訪問」翌年日本被災地の学生に「台南の体験」招待した新聞です、続けて年に3回311被災地の青年を招待し、台湾文化を体験させる。日本の学生は「台南は日本にそっくり」と言った、勿論!台南は日治の小京都ですよ。 pic.twitter.com/wdyn7D9IQw
— ☆Chris*台湾人☆ (@bluesayuri) 2016, 2月 6
☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri 2016年2月7日 12:20
前のTW台南市長賴さん「仙台を訪問」
翌年日本被災地の学生に「台南の体験」招待した新聞です、
続けて年に3回311被災地の青年を招待し、台湾文化を体験させる。
日本の学生は「台南は日本にそっくり」と言った、
勿論!
台南は日治の小京都ですよ。
「日治」というのは「日本統治時代」の肯定的な言い方で、
李登輝相当時代に広められた言葉でしたが、国民党の
馬英九になってからは「日據(にっきょ)」=「支配」と
いう意味の言葉を公文書で統一使用することになり、また
教科書への使用も認可されてしまいました。↓
★【日本の大切な隣人、台湾の心 ③】
日本統治は明らかに「併合(annexed)」。
それを認めることが先人たちへの「敬意と感謝」に繋がる。
しかし、そんな中でも台南市長は、ずっと日本との
交流を大切にしてくれて、そして被災地支援を続けて
くれたんですね。
上のブログ記事で紹介した、台南市長についての話題です。↓
http://japan.cna.com.tw/news/atra/201304150002.aspx
【台南市、積極都市外交 日本との交流強化】
(中央社:フォーカス台湾(2013年4月15日)
2010年の合併と直轄市昇格を機に都市外交を強化している
台南市が、日本に熱い視線を注いでいる。
市では、合併により市の文化資産となった日本とゆかりのある
史跡などを活用し、対日関係をさらに深めて行きたい意向だ。
台南市は2010年に台南県を合併し、人口200万人以上の
行政院直轄市となった。
旧県は日本統治時代に造られた八田與一技師による
烏山頭ダムや、日系企業も多く入居する南部サイエンスパーク
台南園区などで知られていたが、産業は農業中心で、交通の
不便さや財政問題もあり海外向け広報は出遅れていた。
台南市は以前から仙台市や日光市と友好都市関係にあったが、
都市外交が活発な隣の高雄市(第2直轄市)に比べると、
海外での認知度はいまひとつだった。
だが合併で日本との距離がさらに縮まり、2011年にオープンした
八田與一記念公園は、旧市街地のランドマークだった
オランダ統治時代の城跡と並ぶ重要な観光資源に。
日本の国会議員や学術関係者、自治体の視察や修学旅行など
毎月のように日本からの客人が訪れるようになり、頼清徳市長は
そのほとんどに顔を出し、台南PRにつとめている。
今年に入ってからは、旧日本軍台湾歩兵第二連隊集合宿舎の
一部を芸術村として開放、日本時代のハヤシ百貨店も
年内の営業再開を予定しており、合併前には忘れられていた
旧市街地の日本の文化遺産の再活用も進んでいる。
市では、文化・観光の交流促進を通じ「台南ブランド」を確立し、
今後は産業協力や都市づくりなど、あらゆる方面で日本との
関係を強化したい考えだ。
※この記事に添付された「台南市政府提供」の
11日付け写真には、台南を訪れた東京都水道局の
増子敦局長と、局長を案内する頼清徳市長が写っている。↓
※頼台南市長は東日本大震災での友情や
今月結ばれた漁業協定などを例に台日の特別な関係を
強調した。
烏山頭ダムについては、是非下記ブログ記事を読んで
下さいね。↓
★【日本の大切な隣人、台湾の心 ⑦】
日本でも教科書に絶対載せて欲しい。烏山頭ダムの「八田與一」
烏山頭ダムは昨春日本でも公開された映画「KANO」で
大沢たかおが「八田與一」を演じ、ダムの放流式の場面も
ありました。↓
★【日本の大切な隣人、台湾の心 ⑥】 高校野球の原点を見る。
台湾の「嘉義農林学校」。映画「KANO」は台湾で来春公開。
日本でも見たい!
また林百貨店は2013年6月に一般開放され、その一年後の
2014年6月に再オープンしました。

下記の動画は台湾のTVニュースで流れた再オープンの時の
模様です。↓
台南市長の挨拶もあります。
【2014.06.14】全台首座電梯百貨 "林百貨"重開幕 -udn tv
今回の地震では、林百貨店は大丈夫だったんですね!
ここで佐藤正久議員のツイートを紹介します。
【台湾地震、安倍総理から「支援供与の用意」メッセージ】
— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) 2016, 2月 6
東日本大震災時に多大なる支援を頂いた台湾に対し、可能な限り支援を行うのは近い友人として当然の事。風評被害に苦しむ福島県に対し、いち早くチャーター機を飛ばして観光客を送ってくれたのも台湾だった。外交防衛委員長としても汗をかく
佐藤正久 ✔ @SatoMasahisa 2016年2月6日 20:16
【台湾地震、安倍総理から「支援供与の用意」メッセージ】
東日本大震災時に多大なる支援を頂いた台湾に対し、
可能な限り支援を行うのは近い友人として当然の事。
風評被害に苦しむ福島県に対し、いち早くチャーター機を
飛ばして観光客を送ってくれたのも台湾だった。
外交防衛委員長としても汗をかく
この時の航空会社は復興航空(トランスアジア航空)で、
11月19日に観光客を乗せて福島空港に到着しています。
★【福島空港に震災後初の国際便 台湾から観光客】
(朝日新聞デジタル2011年11月19日)
福島第一原発事故で中国や韓国が渡航自粛勧告を続けるなか、
チャーター便を飛ばしてくれたんですね。
復興航空の他に、台湾の航空会社の一つに「エバー航空」が
あります。
台湾の大手海運会社・長栄海運のグループ会社ですが、
その創始者である張榮發氏についてです。↓
.@yamagiwasumio @V6riWy 張榮發氏日本語家庭で、日本は祖国でした。10億寄付以外エバー航空海運を無償で救援に行われた。東日本大震災当日、張氏は日本に派遣しよう、全部無料と。外務省返事「台湾救援隊を受け入れる準備ない」と。結局中韓より台湾は遅く到着。凄く残念!
— ☆Chris*台湾人☆ (@bluesayuri) 2016, 2月 7
☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri 2016年2月7日 14:46
張榮發氏日本語家庭で、日本は祖国でした。
10億寄付以外エバー航空海運を無償で救援に行われた。
東日本大震災当日、張氏は日本に派遣しよう、全部無料と。
外務省返事「台湾救援隊を受け入れる準備ない」と。
結局中韓より台湾は遅く到着。凄く残念!
民主党政権は、東日本大震災の時、真っ先に救援の声を
挙げてくれた台湾を無視し、韓国が「一番」だったと
記録にまで残しました。
この東日本大震災当時のことは、李登輝さんも
「私にとって生涯の痛恨事」と語っていました。
下記ブログ記事でも紹介しましたがもう一度。
★「SEALDs」は中共の喧伝「一つの中国」と闘う台湾の若者達と
真剣に「現実の政治」を論じ合えるのか?
★李登輝(元台湾総統)★
■東日本大震災での痛恨事
日本との関係を思うとき、私にはいまだに了解できない
ことがある。
このことについて少し述べたい。
99年9月21日、台湾大地震が起こったのは台湾総統の
任期があと8カ月で終わるときであった。
各国から救助隊がやってきたが、真っ先に駆けつけて
くれたのが日本であった。
人数も多かった。
またありがたいことに小池百合子代議士は、仮設住宅の
提供を申し出てくれた。
さらに、当時曽野綾子氏が会長を務めていた日本財団は
3億円を寄付してくれた。
授与式には曽野氏がわざわざ訪台され、私と会見した。
その際に私は曽野氏に対して、もし将来日本で何か
起こったら、真っ先に駆けつけるのは台湾の救助隊で
あると約束した。
しかし、先の東日本大震災ではその約束が果たせ
なかった。
震災発生直後、日本の対台湾窓口である交流協会を
通じてすぐに救助隊の派遣を申し出たのだが、なかなか話が
まとまらない。
時間を無駄にはしたくないと考えたわれわれは、やむなく
山梨県甲府市のNPO(非営利団体)と話をつけて、救助隊を
自力で被災地に向かわせることにした。
台湾からの救助隊の第一陣が成田空港に到着したのは
3月13日。
すでに中国や韓国の救助隊は到着していた。
さらに日本に到着してからも、
「台湾の救助隊を迎え入れる準備ができない」
と外務省にいわれてしまう始末であった。
なぜ、当時の日本政府は台湾の救助隊を受け入れることを
躊躇したのか。
「台湾は中国の一部」とする中国共産党の意向を気にしたと
される。
日本の台湾に対する気持ちはその程度のものだったのかと
残念に思った。
日本に何かあれば、台湾の救助隊がいちばんに
駆けつけるという曽野氏との約束を果たせなかったことは、
私にとって生涯の痛恨事である。
10億という膨大な寄附に加え、エバー航空海運を
無償で救援煮出そうと申し出てくれていた張栄発氏。
残念ながら先月の1月20日にご逝去されました。
しかし、テレビ局は報道したんでしょうか?
日本人の多くは、この日本のために支援をしてくれた
張栄発氏のことを知らないままだと思います。
http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=40716
【長栄集団の張栄発・総裁が死去】
(Radio Taiwan International 2016年1月20日)
海運業大手、エバーグリーン・グループ(長栄集団)の創業者、
張栄発・総裁が20日午前、死去した。
88歳だった。
張栄発氏は日本占領時代、1927年、台北州蘇澳(現在の
宜蘭県蘇澳鎮)生まれ。
1968年9月、海運会社・長栄海運を設立し、中古の貨物船
一隻から一代で大企業グループを築き上げた。
1985年、長栄海運は世界最大のコンテナ海運会社となり、
1987年9月に上場した。
1989年にはエバー航空を設立、1991年7月1日営業を開始し、
台湾初の国際線を運航する民間航空会社となった。
2001年9月に上場した。
エバーグリーン・グループは海運業、空運業のほか、陸上運輸、
倉庫、物流、ホテル、レストラン業など多くの子会社をもち、
近年は精密機械や飛行機のエンジン部品などの分野にも
進出している。
張・総裁は慈善家としても知られ、1985年に基金会を
設立以降、若者や社会的弱者のサポートを行ってきた
他、2011年に日本で東日本大震災が発生した際には
日本円で10億円を寄付、2012年の春の叙勲で旭日重光章を
受章した。
「EVERGREEN」というコンテナ。
多分殆どの人が見たことあるんじゃないでしょうか。↓


そして「エバー航空」のマーク。↓

エバー航空では今、「ハローキティージェット」が飛んでます。↓

現在は台北から、羽田、大阪、福岡の3路線で飛んでいます。
機体のデザインだけではなく内装から客室乗務員の
ユニフォームのエプロンまで、何から何までキティちゃんの
デザインが施されているという徹底ぶりだそうです。
★ハローキティジェット(エバー航空HP)
張栄発氏の慈善事業の取り組みには特に目を見張るものが
あります。↓
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201202070012.aspx
【海運王の張栄発氏:死後の全財産、公益用に寄付】
(中央社:フォーカス台湾2012/02/07 18:59
台湾の海運・航空大手、エバーグリーン・グループ(長栄集団)の
張栄発総裁は7日、報道陣との懇談会の席上で、自分の死後、
自分名義の財産は子孫に残さず、すべて公益事業に寄付する
と述べた。
張総裁はそのほか、自分の子孫が社会のために引き続き
良い行いをし、助けを必要としている一人でも多くの人に
手を差し伸べるよう期待した。
張氏は、企業の存在目的は社会にサービスを提供することに
あると語るとともに、金儲けは罪悪ではないが、それによる
喜びは長く続かないのに対し、人助けで感じる喜びは
いつまでも心の中に残るとの考えを示した。
社会に貢献し、慈善事業をより制度的に推進する目的で
1985年に発足した「張栄発基金会」の資産総額は約130億
台湾ドル(約337億2000万円)あまりで、公益活動に使われる
金額は毎月約4億台湾ドル(約10億3800万円)となっている。
世界有数の経済誌『フォーブス』が昨年公表した世界富豪
番付で、張氏は782位にランクされており、資産総額は16億ドル
(約1227億2000万円)だった。
こちらは2012年「旭日重光章」を授章した時の記事です。↓
http://www.roc-taiwan.org/ct.asp?xItem=277117&ctNode=3591&mp=202
【張栄発・長栄グループ総裁が皇居で行われた勲章伝達式に出席】
《台北駐日経済文化代表処HP 2012年5月9日》
日本政府が4月29日に発表した「平成24年春の受勲」に
おいて、「旭日重光章」を受章した、長栄(エバーグリーン)
グループの張栄発・総裁は、5月8日、皇居で行われた
勲章伝達式に出席し、野田佳彦首相から同勲章を授与
された後、各受章者と共に豊明殿において、天皇陛下に
拝謁した。
張・総裁は、「旭日重光章」を受章した数少ない外国人企業家の
一人であり、同勲章の受章について、
「きわめて光栄なことであり、日本政府が私に対して評価して
いただいたことをとりわけ感謝している。
そのため、自ら来日し勲章伝達式に出席した」
と述べた。
長栄グループの発表によると、
「日本と台湾はもとより良好な関係にあり、日本にとり台湾は
重要な貿易パートナーである。
張総裁は創業時、日本の企業から資金援助を受けたことが
あり、感謝の気持ちを持ち続けていたことから、長期にわたり、
日本の経済、貿易の発展に尽力し、台日間の外交関係の重要な
後押しの役割を担ってきた」
と説明した。
また、張総裁は昨年の東日本大震災に際し、個人名義で
10億円を日本赤十字社に寄付し、震災地の復興再建を
支援した。
また、地震発生後ただちに、長栄グループ傘下の海運および
航空会社に対し、各種の必要な緊急救援を提供するよう指示
したほか、各国政府や国際救援組織の関係者および
物資を被災地まで無料で運ぶようにも指示した。
今回、台湾のもう1人の「旭日重光章」の受章者である中国信託
ホールディングスの辜濂松会長は、スケジュール調整がつかず
出席がかなわなかった。
皇居にて旭日重光章の栄に浴された張栄発氏
(写真提供:長栄グループ)
国家又は公共に対し功労のある方に授与される2つの勲章のうち
「瑞宝章」が公務等に長年にわたり従事し、成績を挙げた方に、また
一方の「旭日章」は功績の内容に着目し、顕著な功績を挙げた方に
授与されるとのことです。↓
★勲章の種類及び授与対象(内閣府HP)

旭日重光章・副章(右)・略綬(中)
The Order of the Rising Sun, Gold and Silver Star
「春の叙勲」といえば、2014年の受賞者を確認すると、民主党政権の
元で売国を続けた民主党議員がわんさか授章していて、もう本当に
驚いたことがありました。
石井一に鹿野道彦 一川保夫、そして田中慶秋。
どいつもこいつも授章されるし管区なんて全くないと思います!
その中でも最も驚いたのは2011年3月1日、韓国で、竹島領有権の
放棄を日本側に求める「共同宣言文」に署名した日韓キリスト議員連盟の
日本側会長だった土肥隆一までも旭日重光章を授章していたんです。↓
★「春の叙勲」で元民主党議員の土肥隆一の名前が。
竹島領有権の放棄に同意した反日議員に何故?
何か当たり前のように政治家に授与するのは本当にもうやめて
欲しいです。
これこそ、真に日本のために素晴らしい功績を挙げられた張氏を
はじめとする受賞者の方々の名誉まで穢されてしまいますから!
張氏が築き上げてきた張栄グループ。
このグループの理念にも注目してみました↓
https://www.ys-consulting.com.tw/column/4905.html
【コラム第18回 長栄集団総裁 張栄発氏】
(ワイズコンサルティングHP 2008/01/11 )より
■人材重視、ただし品行方正を要求
張氏は、「人材が企業最大の資本である」と固く信じている。
このため、長栄集団は高給与制度を採用し、従業員の待遇は
同業他社に比べ抜きん出ている。
長栄集団では毎年、公開で採用試験を行い、コネによる入社を
許さない。
受験資格はその年の卒業者、軍除隊者すべてに与えられる。
「我々が欲しいのは白紙だ。他人が半分書き込んだ紙は必要ない」
と張氏は強調する。
会社がフォームを用意した履歴書を応募者から受け取ったあと、
その履歴書の書き方で最初のふるいをかける。
字が汚いもの、書き方が不完全なものは一律淘汰される。
また、新規採用者が長栄集団の文化を受け入れられるかどうかを
見極めるため、応募者は専門知識に関するテスト以外に、
性格診断および適性検査を受ける。
適性検査では、応募者に注意力があるか否か、忍耐力があるか
否か、会社の規範や仕事上の種々の要求に応えられるかどうかが
見極められる。
採用後は専門分野において、「あらゆる角度からの教育」が施される。
勤務は「陸海交代制」が実施され、地上勤務と航海要員との
コミュニケーションの潤滑化を図る。
こうしてまで長栄集団が人材を重視する理由を尋ねると、張氏は
「社員は人間の細胞のようなもの。
例え細胞一つでも不良が起きてはならない。
もしそれが『がん細胞』であればどういうことになる?」
と聞き返す。
■「カニ」哲学、チームワークの重視
「いわゆる『長栄精神』とはチャレンジ、イノベーション、チームワークだ」
と張氏は語る。
その精神は、「上官」から要求される軍隊並に厳格な規律の下に
培われる。
長栄のオフィスは開放的な構造が採用され、仕切りがない。
デスクといすは平行に並べられ、明るいライトが備え付けられる。
デスクの上に私物はなく、勤務時間をプライベートなことに使う者は
いない。
禁煙が徹底され、社員全員が清掃に参加する。
張氏はチームワークを非常に重視しており、多くの足を持つ
「カニ」を例に、
「すべての足が息を合わせれば、その動作は機敏になるが、
1本でもけがをすれば動きは止まる。
死に至ることさえある」
とその哲学を語る。
長栄では、社員一人一人が互いに尊重し合い、相手を思いやり、
協力して勤務に当たる。
なぜなら、みんな共に歩む「カニの足」なのだから。
長栄集団が企業管理の理念に
「和諧、分享、共栄」(調和、喜びの共有、共に繁栄)
を掲げるのは、こうした理由からだ。
理念を聞くと、やっぱり昔から続く日本の会社の典型的な
「基本理念」ととてもよく似ているなと思います。
そして李登輝さんと同じく、日本統治時代に生まれ、日本語で
まるまる育ってきた、いわゆる台湾の「多桑(トオサン=父さん)世代」
の方だなぁとつくづく感じます。
「多桑(トオサン=父さん)世代」については下記ブログで
書いていますので、どうか読んでみてくださいね。↓
★台湾の台湾の「多桑(トオサン=父さん)世代」と若者世代から日本が学ぶこと。
現在、台湾の企業、鴻海(ホンハイ)によるシャープ買収計画案が
進められています。
あの鴻海の会長の、テレビから受ける「人となり」を見れば、恐らく
「外省人」であることは「一目瞭然」だと誰もが感じていると思います。
民主党の蓮舫と同じ匂いがテレビからもプンプンと漂ってきますからね。
案の定、シャープとの明らかな「見解の相違」も出てきていますし。
どう考えても「信用ならない企業」だと思います。
台湾には、この外省人が蔓延っていることと、見た目ではすぐには
判断できないことが難点ですね。
中国人とも見た目や言葉で区別が出来ないのも辛いところですが、
でも、ものすごくうるさく喋るとか、簡体字を使うとか、そういうところが
見えたら「中国人」だと多少判断できるかも知れません。
最後に張栄発氏の自伝を紹介します。↓
★amazon.co.jp

『張栄発自伝』 :張 栄発 (著)1999年1月発行
.アマゾンのレビューからです。↓
■エバーグリーングループについて知るには最適な本
(投稿者 あひる 投稿日 2013/8/2)
エバグリーングループの張栄発総裁は東日本大震災時に
多額の義援金を寄付したというニュースを見て、どのような
人物であるか興味を持った。
人物について調べていくうちに、この著書の存在を知り、購入に
至った。
海運関連の話にかなりの部分が割かれており、この業界に関する
基礎知識があれば内容を理解しやすい。
また、先日、スターアライアンスに加盟したエバー航空の設立に
関する苦労話も書かれており、興味深い。
エバー航空を設立した主な経緯は、大陸、台湾共に、中国系の
航空会社は安全性が低く、サービス等も悪かったことにあるそうだ。
実際に、今日ではエバー航空は安全性、サービス面において、
共に、国際的な高い評価を得ている。
数年に1度は大事故を繰り返し続けてきた中華航空とは全く
正反対だ。
更に、この本を読むことにより、エバーグリーングループがいかに
社員思いの企業であるかを実感できた。
例えば、まだ台湾では従業員の健康診断が一般的でなかった
時代に、いち早く健康診断を実施した。
この企業の成功要因は、他社よりも長期を見据えた企業戦略に
ありそうだ。
一例としては、ほとんどの航空会社は設立時には整備や乗員訓練
等の大部分を他社に委託するが、エバー航空では設立当初から
自社で行ってきた。
会社の将来的な発展を見越せる先見の明が経営者に備わって
いたからこそ、このような大胆なことをできたのであろう。
最後の部分には会社経営者としての心構えが簡潔に書かれて
おり、経営者の皆さんには是非読んでいただきたい。
■台湾イチの叩き上げ経営者
(投稿者 QJY31 投稿日 2013/9/30)より一部転載
裸一貫から世界有数の海運会社「長榮海運(エバーグリーン・マリン)」を
創業し、さらに現在では中華航空に匹敵する航空会社になった
「長榮(エバー)航空」を創りあげる過程が綿密に描かれています。
金融機関との資金繰り折衝や航空部門の許認可を巡る政府機関との
闘いなど、自伝に欠かせない苦労話ももちろんてんこ盛りです。
だが何より興味深いのは、日本との関りです。
創業から間もない頃、銀行以外からも資金を集めるため綿密な
経営計画を策定。
それを持ち込んだ先はなんと「丸紅」で、見事に資金援助を受けられた
そうです。
なお現在でも両社の関係は緊密で、本書の序文は出版当時の
社長(かつて長榮海運の担当者)が執筆しています。
航空部門創設時には、客室乗務員やサービス全般などの教育援助を
「全日空(ANA)」から受けたそうです。
私は渡台の際エバーには何度も乗っていますが、確かに雰囲気が
全日空に似ていました。
本書を読んで納得したものです。
この両社もコードシェアや地上業務等々で緊密な関係を続け、
本年6月エバーのスターアライアンス加盟で更に強化されました。
他にも経営者としての心構えや為すべき事があり、大変中身が
濃かったです。
特に私の心に残った経営理念を抜粋します。
「善事をし、徳を積むために生き、一企業家として
成功し儲かった時、恩を感謝する心を持ち、もとを
忘れることなく、適時に善の実践として、布施し
社会奉仕をするべき。」
わが国への寄付は、まさにこの理念の実践ではないでしょうか。
台湾での日本統治において徹底的に台湾の衛生環境と
医療の改善、治安の確保に力を注いで、台湾にあった
統治を実践し、「台湾近代化の父」と呼ぶにふさわしいと
台湾の人たちから尊敬されてきた後藤新平。
1927年生まれの張栄発氏の理念は、1897年から7年間、
台湾総督府民政長官を務めた後藤新平が生涯掲げた理念
にも繋がっていると感じます。
★【日本の大切な隣人、台湾の心 ⑤】 「後藤新平」の「自治の三訣」と「台湾」
後藤新平が伝えてきた理念。
まず我が身を修めるというほかはない
我が身を修める自治の力が治国平天下の基礎である
かねて私のいう自治の三訣(さんけつ)
人のお世話にならぬよう(自助)
人のお世話をするように(互助)
そして報いを求めぬよう(自制)
と、少年時代から心がけて
これを実行するのであります。
死の直前に残した言葉。
金を残して死ぬものは 下だ
仕事を残して死ぬものは 中だ
人を残して死ぬものは 上だ
今まで何度も思ったことですが、台湾が大事にしてくれた
「日本精神」というものを、特に李登輝さんや張栄発さんの
ような「多桑(トオサン=父さん)世代」の方たちは戦後日本から
引き離されてからも、ずっと持ち続けていてくださった。
だからこそ「学びたい」と思うことがたくさんあると感じるのだと
思います
日本が忘れてきたもの。
日本が70年前、忘却の彼方に置いてきてしまったもの。
東日本大震災の時、日本に大きな支援をしてくれた台湾には、
それが残っている。
今のうちに受け継いでいきたいと、いや、引き継がなければ
いけないと感じてしまう・・・。
民主党政権下で起こった東日本大震災で多くの支援があった
にもかかわらず、当時、日本のテレビ局ががロクに伝えなかった
台湾からの多大なる支援。
知っておかなければ、「ご恩返し」は出来ない。
知っておかなければ、日本と台湾を繋ぐ糸は切れてしまう。
そこに危機感を抱いてあの時「謝謝台湾」の声を伝えてくれた
方たち、またネットで広めてくれた方たちにも心から感謝です。
日本のテレビ局がどんなに真実を隠蔽しようと、また真実を
歪めようと、こうして国民が知る「手段」を今は得ることが
出来たことは本当に大きいと思います。
これからも、1人でも多くの人たちに知ってもらうために
備忘録的に残していければと思います。
台湾、ありがとう。
【追記】
賴清德・台南市長がfacebookで日本に感謝の気持ちを伝えてくださった
そうです。↓
台南市長賴さんもう3日間休まないで現場で救援を見守る。日本交流協会高雄事務所長中村さんわざわざ台南に来て、地震により被害に遭われた方に対しお見舞いを。市長FBで「日本政府と皆様が温かい支援、慰問をくださって、真摯に感謝!」と表した。 pic.twitter.com/HtM4QI4iOr
— ☆Chris*台湾人☆ (@bluesayuri) 2016, 2月 9
☆Chris*台湾人☆ @bluesayuri 2016年2月9日 12:02
台南市長賴さんもう3日間休まないで現場で救援を見守る。
日本交流協会高雄事務所長中村さんわざわざ台南に来て、
地震により被害に遭われた方に対しお見舞いを。
市長FBで
「日本政府と皆様が温かい支援、慰問をくださって、
真摯に感謝!」
と表した。
賴市長さま、こちらこそ、ありがとう!
賴市長、救援隊の皆さん、八軍團(陸軍)の皆さん、
どうかお気をつけて、どうか頑張ってください!
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