先日の1月26日、日曜日にあった「NHKスペシャル」、
『シリーズ 金メダルへの挑戦 浅田真央 "最後"のトリプルアクセル』
を見てみました。
真央ちゃんの練習風景などを見ることが出来、
また、真央ちゃんの強い意志を聴くことが出来、
一瞬満足感に浸れるような番組ですが、
実はとても重大な「誤った植え付け」を視聴者にさせる番組でしたので、
今回はそのNHKの意図的な「植え付け」を絶対に覆したい、
払拭させたいと思い、書きました。
★動画はこちら。↓
【20140126 特集① 浅田真央】【20140126 特集② 浅田真央】NHKはあっさりと、
「キム・ヨナに比べて真央ちゃんのジャンプの出来が悪かったから」
という印象を与えていました。
私も素人なので、素人目線からこの番組を見れば、
キム・ヨナの得点が完全に正当化され、
真央ちゃんの実力が足りなかったのね、仕方なかったのね、という風に取ってしまいます。
NHKはショートプログラムとフリーの合計点で、
「こんなに負けてしまっています」と誘導しましたが、
先ずそれから間違っていると思います。
ショートプログラムの真央ちゃんは完璧でした。でも、あの素晴らしい演技で、キム・ヨナに4.72点負けているんです。
これが先ずあり得ない。
基礎点の違いは「0.5点」、真央ちゃんが低いのですが、
その差というのは、キム・ヨナの一番最初のジャンプ、
「3回転ルッツ+3回転トウループ」のコンビネーションが「10点」で、
真央ちゃんの最初の「トリプルアクセル(3回転半)+2回転トウループ」が「9.5点」
であることの差だけなんです。
(トリプルアクセルのコンビネーションが「3-3」より点が低いのがそもそもおかしいですが。)
あとはすべて同じ基礎点の要素なんです。
フリーは、真央ちゃん、完璧ではなかったので、確かにその点の違いがあります。
でも完璧に演技していたとしても、あのキム・ヨナの点数には
到底届くことが出来ないような点だということを、
キムヨナの得点がどれほど異常な点なのかということを、
知ってもらわなければいけないと思った時、
やはり男子の得点と比較するのが一番かなと思いました。
バンクーバーにはプルシェンコが出場していて、銀メダルになりました。
特にプルシェンコの得点とで比較をしたら一番判り易いだろうと思いました。
プルシェンコなら、多くの人がその実力をご存知ですし、
技術も、そしてマスコミがワーワー騒ぐ
「表現力とやら」どころか、
ほんまモンの「表現力」が十二分にありますから。
ここで比較するにあたって、把握すべき男子と女子の採点の「違い」を
書いておきます。
男女シングルの採点で違うところは、
まず、技術点として採点されるジャンプの回数が
女子より男子がフリーで1回多いということです。
ジャンプの難易度は断然男子が高いものを飛ぶので、
基礎点は当然高くなるんですけど、GOEという「出来栄え点」は、
同じ付け方です。
ただし、この出来栄え点、審判が評価する時は、
「-3」~「+3」の7種類で評価しますが、実際の加減点は、
それぞれのジャンプの難易度に合わせた「係数」をかけて計算します。
ですので、NHKが今回のNHKスペシャルで伝えていた、
キム・ヨナと真央ちゃんのバンクーバーでのジャンプの簡略採点表に、
附則として書かれていた「最大各3点」という但し書きは
はっきり言えば間違っています。
加算点に換算した後は、トリプルアクセルと4回転を跳んだ場合しか、
「3点」は付かないから、キム・ヨナにはあり得ません。
審判の7段階の評価を「加算減算点」に換算する時に使われる「係数」は
ジャンプが高難度になればなるほど「係数」が大きくなります。
加点の場合はそれで良いのですが、
減点の場合、難度が高くなればなるほど、減点が大きくなってしまう、
というトンデモな採点法となっています。
実際に言えば、3回転は係数が「0.7」ですので、例えば
審判が「+2」の評価をつければ、加算点は「+2」✕「0.7」=「1.4」。
審判が「-3」の評価をつければ、減算点は「-3」✕「0.7」=「-2.1」。
となります。
でも、3回転半のトリプルアクセル(3A)は4回転と同じ難易度とみなされ、
係数は「1」ですので、例えば、
審判が「+2」をつければ、加算点は「+2」✕「1」=「2」。
審判が「-3」をつければ、減算点は「-3」✕「1」=「-3」。
と、3回転より非常に難しいのに、減点評価を付けられてしまうと、
3回転よりも大きな減算点となって、損をした形となってしまうのです。
【フィギュアスケートの採点法 - Wikipedia】と、このように、真央ちゃんがトリプルアクセルを跳んでも
どうにかして真央ちゃんの点を下げさせようという意図があれば、
いくらでも都合よく難癖つけて、大きな減点にすることが出来るわけです。
ちなみに、NHKは番組で
「キム・ヨナは
トリプルアクセルを跳びませんでした」と言っていましたが、
勿論キム・ヨナは「跳ばない」んじゃなくて
「跳べない」です。
では、バンクーバーでの男女のメダリスト及び、
参考に出来る選手の得点を見ていきます。
バンクーバーでの得点は、こちらからの「Judges Scores」で確認しました。↓
【XXI Olympic Winter Games 2010】【バンクーバー五輪 女子シングル ショートプログラム】1位:キム・ヨナ
2位:浅田真央選手
【バンクーバー五輪 女子シングル フリースケーティング】 1位:キム・ヨナ
2位:浅田真央選手
★表の見方について、少しだけですが・・。↓■「Base Value」が「基礎点」にあたります。
■表の下部「program components」表示部分が「演技構成点」となります。
■「3A」など、数字から始まってるのは「ジャンプ」。
■「SpSq」は「スパイラル」。
■「SlSt」は「ストレートラインステップ」。
■ 後ろに「Sp」とついてるのは「スピン」。
■ スパイラル、ステップ、スピンの略号の最後についてる数字が「レベル」で
「1」~「4」となります。
■ ジャンプは、体力的に苦しくなる後半に跳ぶと、
基礎点に係数「1.1」倍が掛けられ、「✕」記号で表されます。
(表では既に加点されています。)
■ ジャンプの基礎点の前の「<」記号は「回転不足」(アンダーローテーション)を
取られたことを表します。
★まずは「技術点」の「出来栄え点」(GOE)のみを見てみます。技術点には、「ジャンプ」の他には、「スピン」、「ステップ」、
そして、何故か現在は除外されてしまった「スパイラル」が
バンクーバーの時はありました。
これらは、いろんな種類があるし、基礎点も違ってくるので、
出来栄え点(GOE)のみを見てみます。
(回転不足などによる減点も基礎点の中で既に減点されている。
転倒減点も別途となっている。)
単純に「技術点合計」から「基礎点」を除いた点数となります。
【ショートプログラム】
(男女ともにジャンプ3、その他5、計8要素。)※カッコ内の順位はショートだけの順位。
プルシェンコ(1位) 7.00 ライサチェク(2位) 8.30
高橋 大輔 (3位) 8.50
キム・ヨナ (1位) 9.80浅田 真央 (2位) 7.10ロシェット (3位) 7.80
【フリースケーティング】
(男子がジャンプの数が1つ多くなり、男子8、女子7。要素計男子13、女子12。)※カッコ内の順位はフリーだけの順位。
ライサチェク(1位) 9.64
プルシェンコ(2位) 7.68ランビエール(3位) 2.58
P・チャン (4位) 4.60
高橋 大輔 (5位) 3.20
キム・ヨナ (1位) 17.40浅田 真央 (2位) 8.82ロシェット (3位) 4.42
レピスト (4位) 10.20
※レピストは素人目で見たら、ジャンプのグラつきがひとつあって、
他は、だいたいノーミスで、この加算点。
ショートはそのまま比較できます。
フリーは男子がジャンプ1つ分多いので、
それを考慮して得点を比較してみてください。
いわば、男子の各点からそれぞれ1点くらい引いた点数と
比較してみるといいと思います。
★次に「演技構成点」(PCS:program components score)を見てみます。「演技構成点」は次の5つとなります。
■スケート技術
■要素のつなぎ
■動作/身のこなし
■振り付け/構成
■曲の解釈
各要素それぞれ10点満点で、0.25点刻みとなりますが、
この構成点には、技術点とおよそ同じ程度となるようにと
「係数」が掛けられます。
採点表では「factor」と書かれています。
その係数は、
シングルでは、男子が「1」、女子が「0.8」。
フリーでは、男子が「2」、女子が「1.6」。
となります。
トリプルアクセルや4回転が多く入ってくる
男子は、
女子よりも難度が高くなるので、その分、
審判のつけた点数に掛ける「係数」が高くなります。【ショート】
(係数:男子「1」。女子「0.8」。)※カッコ内の順位はショートだけの順位。
プルシェンコ(1位) 39.75ライサチェク(2位) 42.00
高橋 大輔 (3位) 41.35
キム・ヨナ (1位) 33.80→ 男子に換算すると 42.25浅田 真央 (2位) 32.28→ 同 上 40.35ロシェット (3位) 32.16→ 同 上 40.20
【フリースケーティング】
(係数:男子「2」。女子「1.6」。)※カッコ内の順位はフリーだけの順位。
ライサチェク(1位) 82.80
プルシェンコ(2位) 82.80ランビエール(3位) 83.60
P・チャン (4位) 82.00
高橋 大輔 (5位) 84.50
キム・ヨナ (1位) 71.76→ 男子に換算すると 89.70浅田 真央 (2位) 67.06→ 同 上 83.825ロシェット (3位) 68.48→ 同 上 85.60
女子の点数を男子と比較しやすくするため、
ショートは「合計点数」÷「0.8」✕「1」
フリーは「合計点数」÷「1.6」✕「2」
で、男子に換算したものを出してみました。
実際には行われない計算なので、あくまで「概算」ですが、
大体のところは判って頂けると思います。
技術点の「出来映え点(GOE)」も、上のほうで書いたとおり、
ジャンプにおいては、審判の「評価点」に
難易度によって違う「係数」をかけて算出するので、
完璧な比較というわけではありませんが、
「あのバンクーバー五輪で確実に何が起きていたか」
というのは判って頂けると思います。
とにかく
異常なのです。
特にキム・ヨナのフリー。ショートは、浅田選手のあとに演技がありました。
だから、点は目安をつけやすかったのでしょうね。
フリーでは、浅田選手の前だったので、
真央ちゃんがどんなに完璧に演技をしても
絶対に届かないくらいに安全な点数をつけた・・。
しかし、男子と比較してもどれだけ「あり得ない得点」か、
判ると思います。
あのプルシェンコでさえ、もう比較にならないんです。そして、フリーで真央ちゃんは、技術点に含まれる「ジャンプ以外の要素」で、
スパイラルだけは0.6点勝ってますけど、
これでも、
真央ちゃんへの評価点「0」の審判がいます。
この真央ちゃんの超美しいスパイラルで
「加点評価」貰えなければどうしたらいいんですか!?って話になります。
ほんとに。
スパイラルではキム・ヨナは、ぐらついてるんですよ。
ポジションも全然良くないのに、
審判の評価は「2」か「3」という信じられない加点評価ぶり。
真央ちゃんは「1」と「0」もあるんです。
プロの審判が見た評価とは思えないこの酷すぎる評価を
誰もプロの解説者が指摘しないし、マスコミも全く問題にしない。
ショートに至っては、スパイラルが同じ加算点(2点)です。
嘘でしょう???
他のステップやスピンも、同じ点か、または低い。
ジャンプに至っては3Aのコンビネーションが「加点評価なし」が3人。
3回転フリップも「-1」評価が3人もいました。
キム・ヨナのジャンプへの加点評価も男子の得点と比較すれば、
どれだけ異常か判って頂けると思います。
もう一度言いますが、
フリーは男子は女子より1つ余計にジャンプを跳ぶんです。
キム・ヨナは他の選手達よりただひとり飛び抜けて加点が多いんです。
フリーでは、技術点だけで男子の各点より「10点」近く。演技構成点では男子の採点に換算すれば、
プルシェンコよりも「7点」、
高橋大輔選手よりも「5.2点」も上になるんです。どうですか?
こんなこと納得いきますか?
今回の「Nスペ」。
松下奈緒さんのナレーションで、
「2人の得点差は20点あまり。
なぜここまで大差がついたのでしょうか?」ですと。
知るか!!!!!!こっちが聞きたいわ!!!!!!NHKさん、知ってるんでしょ?
判ってるんでしょ?
「不正採点」だということを。
どうしようもないじゃないですか。
こんな異常な点つけられたら。
なのにNHKは何を正当化してるんだ!!!???
審判の不正じゃないですか!!
はっきり言ってくださいよ!!
4回転コンビネーションと、4回転と、トリプルアクセルのコンビネーションを
ボンボン跳んで、他の技術も表現力も何もかも「ピカイチ!」の
あのプルシェンコだって勝てない点数なんだよ!!!
なんでキムヨナの点数に疑問を投げかけない!!!???
なんでプロの解説者が、疑問を呈して、
ちゃんと「おかしい!異常だ!」と言わないんですか!?いや、もう、キムヨナの得点を正当化されるのが、
どうしても許せないんですよ。
あのNHKスペシャルを見た多くの人が、本当に、
「キムヨナの点数は妥当だった」、「正当だった」とか、
「真央ちゃんは仕方がなかった」とか思ってしまうのは
正直耐えられません。
だからはっきりと知ってほしいのです。
キムヨナの点数は異常だったと。
ずっと浅田選手は、
キム・ヨナを勝たせるための企図に巻き込まれ、
日本のマスコミもプロの解説者たちも、悪魔に魂を売って、
その後押し、幇助をした。
連中は、キム・ヨナの演技を意図的に持ち上げ続け、
「誤った評価の植え付け」を実行してきた。
そして今度もまた再び、それを行っています。
キム・ヨナのボロボロの演技につけられた227点という信じられない得点。
バンクーバー五輪の銀河点228.56点とほぼ同じ点数を、国内大会とはいえ、
再びつけた不正審判たち。
そして、真央選手に対して、
完璧なトリプルアクセルに回転不足を無理やりつけて大きく減点させるなど、
ことごとく低い点をつけ続ける連中。
マスコミは、ただただ「キム・ヨナが素晴らしい点を取りました!」と、
絶賛し、宣伝するだけ。
本当に許せない。
真央ちゃんの名誉のためにも、
あのバンクーバーのキム・ヨナの得点は間違っていた、不正だった、と
はっきりさせたい。
はっきりとさせる時が来て欲しい。
悪がこのまま、のうのうとしていられるのが許せない。
絶対に悪は罰せられるべきだ。そうであって欲しい。
本当に・・。
★PS:1/29 追記。
解りやすいようにキム・ヨナと浅田選手の分の「プロトコル」、載せました。
私もまだ慣れませんが、ソチも近づいてるので、
みんなでプロトコルの見方をご一緒に知りませう!
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