国家の危機管理体制強化のために正攻法で闘えるようにするために。
- 2013/11/16
- 21:32
参考人として意見を述べた時の動画です。↓
【H25/11/14 衆議院災害対策特別委・参考人意見【 佐々淳行】】
★youtube動画
https://www.youtube.com/watch?v=hr1xGaai-UE&t=54s
★第185回国会 災害対策特別委員会 議事録(平成25年11月14日)
http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigirokua.nsf/html/kaigirokua/002218520131114007.htm
自分としては、やはり『「あさま山荘事件」の佐々さん』という
イメージが強いのですが、やはり、国家の危機管理に関して、
元警察庁長官として、また、初代の元内閣官房内閣安全保障室長
としての佐々氏の言葉は、非常に重いものがあります。
今回の意見の中で私が特に関心を持ったのは、
原子力船「むつ」の事故についてのことでした。
また、その他の災害や事故に対する「強権発動」に
関することも非常に重要と考えます。
これらの件に関して、櫻井よしこ氏が
触れていましたのでピックアップしたいと思います。↓
【「 がれき処理に政府の指導力発揮を 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト 2012.03.22】
「 がれき処理に政府の指導力発揮を 」
『週刊新潮』 2012年3月22日号
日本ルネッサンス 第502回
東日本大震災から1年、全国で再生と復興を願って
さまざまな催しが行われた。
そのひとつ、3月10日に岩手県滝沢村で開かれた
日本青年会議所主催の「復興創造フォーラム2012」の
公開討論に参加した。
同席したのは細野豪志環境大臣兼原発事故収束・再発防止担当大臣と
日本NPOセンター事務局長の田尻佳史氏だった。
復興が進まない背景には幾つもの理由があるが、
被災地再生を妨げている象徴的な事例が膨大な量の
未処理のがれきである。
未曾有の大規模災害とはいえ、丸1年がすぎて全体で
2250万㌧強のがれきの内、6%しか処理されていない。
福島県のがれきは県内で処理し、放射能汚染の
心配のない岩手、宮城両県の分のみ、全国で
分担してほしいと要請しても、現段階で引き受ける
都道府県は青森と山形の両県、東京都を除いて
他にないのだ。
一方、世論調査ではおよそ6割の人々が引き受けに
前向きである。
それがなぜ二進も三進もいかないのか。
民主党及び担当大臣の力不足ゆえではないか。
政治が決断し、実行出来る態勢を作ってこそ、
日本復興は進む。
政治に求められるのはそうした決断力である。
原発問題に熱心に取り組んできただけに、
右のような指摘に細野氏は大いに不満だったようだ。
氏の不満が、責任は自身と民主党だけにあるのでなく
歴代自民党にもあるということであれば、確かにそのとおりだ。
危機管理の第一人者で内閣安全保障室初代室長を務めた
佐々淳行氏が、原発事故の対応も含めた日本国の原子力行政の
実態を指摘した。
「1974年9月1日、原子力船『むつ』の放射能漏れ事故が
発生したとき、私は警察庁警備課長でした。
当時は原子力船が動けば放射能を撒き散らすという反対論が強く、
『むつ』入港阻止のために日本全国から反対派が集まり
騒然としていました」
【その場しのぎの解決】
そうした中、「むつ」は青森県尻屋岬東方800㌔の海上で
出力試験の最中、微量の放射能漏れを起こした。
その量を佐々氏は「レントゲン1回分以下」と形容、
「産経新聞」は「腕時計の夜光塗料程度の微弱」さ
(2011年10月17日電子版)だったと描写する。
つまり、問題視する必要もない微量な漏れだったのだ。
現にガイガーカウンターで計測すると、
むつの原子炉周辺の放射能レベルは0.1ミリシーベルト以下だった。
警備課長として当時の生々しい現場を体験した佐々氏は、
この微量の放射能漏れを日本の原子力行政の悲劇にしたのが
政治だったと憤る。
「関係者はおよそ皆、責任逃れのために説明を
二転三転させました。
漏れた放射能レベルは問題ないほど低く、
海洋汚染の心配はなかったのですから、
政治はそのことを国民にも漁業関係者にも
よくよく説明しなければならなかったのです。
しかし、反対勢力の感情的反発の前に政治は
ひたすら対立を回避し、妥協し、最後はバラ撒きに
走ったのです」
氏は当時、関係閣僚懇談会に連なっていたが、
発言が許される立場ではない。
しかし、たまりかねて提言したという。
漁業関係者、社会党をはじめとする野党が反対しているが、
自分たち警察が原子力行政とエネルギー政策の将来のために
憎まれ役になって「むつ」の寄港に向けて準備を整えることも
構わない、政府は漏れた放射能レベルの安全性を説明して
原子力船「むつ」のプロジェクトを推進すると宣言してほしいと。
だが、氏は、「黙っておれ」と官房副長官から一喝され、
金丸氏主導の20億円バラ撒きが決まった。
「むつ」は廃船となり、むつ公団は解散、むつ港も埋め立てられた。
「説明すべきことも説明出来ない。
原子力産業の未来も潰してしまいかねない。
こんな腰抜けで自民党はどうするのか、と本当に思いました」
と佐々氏。
こうして歴代自民党政権は逃げの一手でその場しのぎの解決を重ねた。
国家の危機管理体制強化のために正攻法で闘うことを
しなかった。
社会党の村山政権も同様だ。
95年1月、阪神・淡路大震災が起き、3月には地下鉄サリン事件が
起きた。
自衛隊、警察、消防に加え、毒ガス、細菌、放射能などの専門家が
一致団結して対処しなければならないとき、わが国の法体系は
首相に権限を集中して事に当たる仕組みになっていない。
そうした法や制度の見直しが村山首相に提言されたにも拘わらず、
「強権的なイメージ」になるのを恐れて、村山氏は
無策を通した。
その後、橋本龍太郎首相の下で行政改革が行われた。
1府22省庁は1府12省庁となり、原子力は歪な形で
分離された。
研究、学問としての原子力は科学技術庁、つまり
文部科学省の所管となり、エネルギー問題としての
原子力発電は経済産業省所管となった。
原子力を所管すべきは本来、軍なのであるが、
橋本内閣も強権イメージを恐れたのだ。
(以下略)
細野の「小学生レベル」の文句は、無視します。
衆議院で佐々氏が述べていた事柄、また、この内容は、
本当に重要な部分を突いていると思います。
引用文の中で、特に太字や赤字で強調させて頂いた部分は、
兎にも角にも戦後日本の「病理」とも言える部分であると
思います。
慰安婦問題にしても、普天間問題にしても、
福島原発事故問題にしても、もう全てがここに
問題点が集約されていると言っても過言ではないと
私は思います。
ただし、1つだけ佐々氏が触れていないことがあります。
それはマスコミの扇動です。
反日(=実は共産)極左連中の存在が、そして国会の中に今なお巣食う
売国奴議員等によって何もかもが振り回されている
その根本の原因は、マスコミが真実を伝えないからに
他なりません。
金丸の時期といえば小沢や野中などどす黒い連中が
自民党に沢山いたのも事実でしょう。
そして連中の多くが自民党を出て、民主党政権の中心に
なったことも事実です。
しかし、当時からマスコミは自民党だけを批判し、その他の
異常な政党の議員を批判することは全くなかったと言ってよい。
自己保身のために売国へと繋がる方法へと突っ走ったのが、
強制連行は認めていなかった「河野談話」を出した後の記者会見で、
「それは強制連行も認めているんですね」という記者の質問に対して、
「そう捉えていただいて結構です」と認めてしまった河野洋平である
ことも事実です。
村山政権ができたのもマスコミの扇動によるものです。
まともな報道をしさえしていれば、多くの国民が社会党に票を
入れることはなかったはず。
そして、もんじゅの事故の真相を知れば、
当時マスコミがどれだけ煽っていたかを多少なりとも
思い出すことが出来ます。
佐々氏の「もんじゅ」に関する発言を議事録から転載します。↓
「もんじゅ」というのは、そもそも、放射性廃棄物、今、放射性の
ごみをどうするか大問題になっちゃっているんですけれども、
日本国の経済、戦後の方針というのは、大量生産、大量消費、
ここまでは経済成長のために大変よかったんですけれども、
大量廃棄、その廃棄物の処分の問題というのが全く民間任せ
みたいになっておりまして、これが原子力問題で大きな問題に
なりました。
それを再処理、リサイクルして、プルトニウム一トンをフランスから
輸入したんですね。
国際条約上、複数の武装護衛をつけなきゃいけないというのに、
日本は、海上自衛隊を出すのを、当時、海外派遣だといって
やらなかったものですから、海上保安庁の「しきしま」一隻で
シェルブールから持ってくるという大騒動になっちゃったわけです。
このときも、私はこれの輸送に関与いたしました。
一トンさえ来れば、プルサーマルで、日本は、今後永久に、その
一トンの再処理でエネルギー問題は解決したと、当時、かねや太鼓で
大騒ぎしたんですけれども、これがナトリウム火災を起こしました。
ナトリウムというのは、水その他と同様に、原子炉を冷やす効果を
持った物質なんですけれども、これが火災を起こしました。
これはまた、対処を誤って、大したことない、大したことないと
言ったものですから、大したことになってしまった。
当時、原子力問題については安全神話というのがございまして、
これから私が申し上げるような装備機材を早急に整備しろと、
東海村のジェー・シー・オー騒動のときに強力に提案したんですが、
これも、自民党の総務会まで行きましたけれども、没になってやらなかった。
この「もんじゅ」も、実は、記者会見の失敗
なんですね。
説明責任を十分果たさなかったために、
あんな大騒動になってしまった。
あれはナトリウム火災で、原子炉そのものは
全く関係ないんです。
そういう説明をうまくやればいいのに、科学技術庁担当で技術屋さんが
記者会見をやったために、この「もんじゅ」の事件を事象と呼んだんです。
事件でもなく事故でもない、事象であると。
これは、全く大したことないんだという説明で、
どう大したことないんだ、という説明が下手だったんですね。
そのために、いまだに「もんじゅ」が再開できないという状況になっちゃって
いるわけです。
あれが廃棄物処理の一つの道でもあり、再処理ができれば、日本の
エネルギー問題に随分大きく貢献したんですが、これも失敗しました。
そして、事象というのは事件でも事故でもないというのが、記者会見で
大騒ぎになっちゃったんですね、事象とは何だと。
事象と言う態度がよくない、雷が鳴ったとか、雨が降ったとか、
こういうのをフェノメノン、事象というのであって、アクシデントか
インシデント、事件か事故であろうといって、新聞記者は大騒ぎに
なった。
そのときに、私はコメントして、やはり事象という言い方がよくない、
政府がもう少しちゃんと説明しろと言ったら、科学技術庁の
技術担当の審議官からこんな厚い手紙が来まして、あなたは
不勉強だ、科学技術庁の内規を読んでいないではないか、
その内規によれば、あの程度のことは事象と呼ぶことになっておる、
人が死んだり、けがをしたりすると事件であって、重大な機材の
損失があれば事故である、だけれども、あれは何にもないんだから
事象であると。
全く説得力のない説明をして大きな問題になって、今日も尾を
引いています。
私が思うに、もし科学技術庁が説得力のある説明を
していたとしても、恐らくは、マスコミはそれをちゃんと
伝えることなく、危険だ危険だと煽り続けていたのでは
ないかと思います。
このことは、今のほとんどの問題に関して言えることでは
ないでしょうか。
原発問題やオスプレイも煽って煽って煽りまくる。
報道ステーションの古舘の報道は、特に恐怖心、不安感を
煽りますね。
報ステは以前も書きましたが、毎月11日に、福島の夜を
雷尾映像で伝え、そこにあの古舘のおどろおどろしい
ナレーションをかぶせて、「絶望しかない福島」を
宣伝しています。
先週11日の中継は特に酷かったです。
居住者が避難して空き家になっている家をズームして写し、
その庭先の門扉の掛けられた鎖の着いた鈎を更にズームし、
「絶望感」を演出していました。
その家の世帯主の方にインタビューをしていたらしく。
避難者の感想を古舘の声で流していましたが、
恐らく避難者は、絶えず誘導的な質問を受けることでしょう。
そうなれば、必然的に「文句」ばかりになることは当然では
ないでしょうか。
マスコミの連中は、いつも「絵になる言葉、絵になる映像」を求め、
更にその根底に「共産主義」というイデオロギーが巣食っていれば、
マスコミが何のためにそういう映像と言葉を利用しているのか、
誰もが分かることです。
さも弱い立場の人達の側に立っているかのような雰囲気を
出しながら、実際は、人の不幸をもてあそび、利用しているの
がマスコミです。
マスコミ連中は、それを「煽動」にも利用して、
自分たちの望む方向へと世論を導いていきます。
真実をろくに伝えずに「危険だ!!!」とばかり連日伝え
国民に冷静さを失わせる。
冷静な判断を国民に出来ないようにさせる。
こうして捏造されたとも言える「世論」を形成し、国家を
誤った方向へと導く。
佐々氏が指摘した2つの言葉。
国家の危機管理体制強化のために
正攻法で闘うことをしなかった。
「強権的なイメージ」になるのを恐れる。
これを打破しない限り、国家の安全を守ることは出来ないし、
国家がいつまでも負の遺産を背負うことになりかねません。
古舘のような「感情論」で国民を毎日煽る手法に
絶対に負けてはならないと思います。
大飯原発の敷地内に肩う断層があるある!!!と
連日叫び、狂喜乱舞していた連中は「活断層はなかった」
という結果すらロクにちゃんと報道していないのです。
福島原発4号機で始まった燃料棒の取り出し。
反日(=実は共産)連中は、「早く失敗しないか」と毎日じりじりしながら
見ているはずです。
福島を「フクシマ」と書く連中も同じです。
日本に不幸が続くことを今か今かと待ち構えている。
そういう連中の術中に絶対に嵌ってはいけない。
マスコミがわざわざ選んで報道するものには必ず意図がある。
反対にわざと報道しないものには真実が在る。
日本国を守るためにも「冷静に」。
絶対に振り回されてはいけない。
絶対に鵜呑みにしてはいけない。