2015年の「大阪都構想」の住民投票と大阪ダブル選挙を、「扇動」という視点から振り返ってみる。
- 2017/12/20
- 07:44
※2022年1月9日追記
文中に菅官房長官に関する記述がありますが、この記事を書いた
当時は私自身、菅を信用していたため、好意的な書き方になって
います。
実際には、菅は河野太郎と共に維新の親分であり、菅・河野・維新の
菅一派はメディアコントロールが出来ています。
恐らくずっと以前からでしょう。
維新含む菅一派は紛れもなく「扇動集団」であり、メディアを使い
「官邸」という言葉で安倍さんを維新と深い関係であるかのごとく
印象操作させていたのも菅一派だと見ています。
自民を共産とやたら結びつける扇動も、また辻元を自民党の
街宣車の上から応援演説をさせ、その場面を関西ローカルの
あらゆるTV局で繰り返し流させて、自民党大阪の印象を一気に
落とさせたのも戦略だったのではと思います。
菅一派の扇動は、極めて巧妙です。味方のフリをし、内側から
壊していく。多くの人が騙され、また陥れられてしまう非道な扇動です。
菅一派の政治は、もはや「政治」ではありません。「扇動」です。
だからこそ右も左も関係なく、菅一派の扇動を終わらせなくてはいけない。
前回の記事からまたずいぶんと間が開いてしまいました。
なんと1か月も。
お許しください。<(_ _)>
「下書き」には結構いくつもたまっているんですけどね・・。
今回の記事も、前回の記事を書いてから、ちびちび書き始め、
今に至るような感じです。
ちょっと先に片づけておきたいなと思うことだったのですが、
遅くなってしまいました。
前回の記事にも少しだけ関係しますが、
「大阪自民が共産と組んでいる」
と維新が叫んでいることについてです。
最近、特にその誘導が非常に目立って見えるようになってきたので、
その事について書いてみたいと思います。
正直、維新がここまで極端に、いわばネガキャンとして叫びまくって
いたことも、またネットで蔓延っていたことも、つい最近まで知らぬまま
でした。
私は昨年からずっと、「保育園落ちた日本○ね」のやらせ扇動に始まった
音喜多・駒崎、そして小池百合子らによる扇動を追い続けてきたので、
とにかくこのままでは東京から日本が壊されてしまうと、それが最も重大で
危機的状況にありましたから、ここ2年の大阪の方は殆ど関知していませんでした。
そういった中で堺市長選挙云々でツイッターが騒がしくなっているのが
ちらちら見えてきましたが、内容は正直殆ど解っていませんでしたし、
都政に加えて国政も一気に巻き込まれてきたので、もうそれだけで
頭がいっぱいで、そちらまで「何が起きているのか」をちゃんと把握を
するほど自分には余裕はありませんでした。
都議選での都議会自民党の惨敗と内閣改造。
その流れの中でいろいろと悔しい思いは勿論、不信感なども募るものが
あり、とてもではないですが、そちらの方まで冷静に見る余地なんか
ありませんでした。
一つだけ、9月下旬の大阪府議補選に出馬されていた西村真悟氏の
ご子息の西村ひかる氏までもが「共産と手を組んだ」などとレッテル貼りを
されて真悟氏が動画で否定しているのを見て驚いたわけですが、それは
いくらなんでもありえないだろうと。
そうこうしてるうちに、衆院選となり、そこで、維新が自民党に対して
想像以上に上記のネガキャンを張っているのを見ました。
ネットで観た自民党候補の大阪梅田での街頭演説でも、その事に対して
応援者が前振りで話されていたので、相当、酷い状況だなと判ったわけです。
維新は、都政での小池百合子の悪行を重々承知しておきながら、
衆院選で小池の「希望の党」と組みました。
自民へのネガキャンも本当に酷いものでしたが、これにも呆れました。
小池百合子は、予想通り国政に打って出ましたが、傲慢な発言で自爆
しました。
図に乗った結果が衆院選直前に出たわけですが、順調にいってた間は、
まさしく2012年9月、橋下が国政に打って出た時を彷彿とさせるものがあり、
本当に危険を感じました。
橋下は麻生政権時代からずっとマスコミを利用し、民主党の政権交代の
扇動、つまり「麻生は極悪、自民は極悪」にも加担してきました。
そして2011年3月の東日本大震災後も原発再稼働反対の猛烈な扇動も
当時、橋下が抜擢し大阪府市特別顧問となっていた古賀茂明と共に
自分アゲのために利用し、加担してきました。
この古賀茂明がテレビで電力会社を停電テロリストのごとくに誹謗中傷
した時も橋下は謝罪すらせず、「陰謀」という言葉まで使っていました。
当時はまだ原発への不安がありそれを利用したマスコミの「電力会社は悪」
「大企業は悪」扇動に乗っかっていたんです。
★マスコミ報道によって「泣き寝入り」が生じるのは「報復」があるから。2014/03/23
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-329.html
大阪市の橋下徹市長は2012年5月19日、大阪府市統合本部の
特別顧問の古賀茂明氏がテレビ番組で関西電力に対して
「停電テロ」と表現した問題で「表現の(自由の)範囲内」と擁護した。
小池百合子や音喜多のやり方は、橋下のやり方と本当にダブります。
同時に橋下は「保守的」というのを売りにしていました。
これについても、小池百合子と音喜多は同じです。
でも連中の政治は「保守政治」なんかじゃありません。
「扇動政治」なんです。
その事を私は最も言いたいんです。
維新の自民に対するネガキャン、
「大阪で自民党大阪府連が共産と組んでいる」。
これ、私も実は、何故と思ったことがありました。
それは2015年の「大阪都構想」の住民投票の時です。
我が家(大阪都構想の住民投票権はない)では橋下&松井は扇動政治家
という判断ですし、「地方主権」を唱えた「道州制」(安倍自民党の考える
経済的連携の道州制とは違う)や維新八策の一つ「首相公選制」なる言葉を
叫びながらの都構想も反対でしたが、とにかく住民投票まであれよあれよと
いう感じで、こんなに進んでいいの?という感じでしたし、テレビもネットも、
とてもじゃないですが落ち着いて見ることが出来ないような状況だなと当時、
感じました。
そういう中で、ある日TVに映し出されたのは、自民党の街宣車から
辻元清美が「都構想反対!」と叫んでいる姿でした。
驚きましたよ、正直。
衝撃的というかなんというか。
なんで自民は辻元と一緒にやってるの?と。
その時の街頭演説の動画がありましたので貼っておきます。👇
共産党とも一緒にやってるわけですが、共産党に関しては、私は
ブログで橋下の扇動政治に対して批判を書き続けてた当時、ネットで
自分と同調する意見を探したところ、その多くが「左」の人たちで、
保守派は本当に橋下支持が目立っていたんです。
橋下の扇動については、過去記事でも何度か取り上げました。
★「扇動政治家」ブログカテゴリ一覧
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-category-18.html
慰安婦問題に関する発言から見た橋下の扇動についての感想は
こちらに書いています。👇
★第一次安倍政権の時を思い出す、橋下の暴言。2013/05/16
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-116.html
当時は適菜収の意見もよく読んでました。
「ポピュリズム」という言葉がよく使われますが、適菜収は主に有権者を
「B層」などと小馬鹿にするところからスタートしてるので、そこの辺りが
自分では受け付けなくなったので、すぐに読むのをやめましたけどね。
だって政治家やマスコミが国民を馬鹿だと思ってることこそが非常に
問題であるはずなんですから。
とにかく共産は当初から「反橋下」が明確だったと思います。
だから、同じ方向になってるんだなと思ったんで、ある意味、驚きは
少なかったんですが、辻元が一緒だというのが、とにもかくにも物凄く
のけぞるくらいの「マイナス」になったんです。
強烈過ぎたんですよ、これは。
その半年後の11月に、大阪府知事と大阪市長のダブル選挙がありましたけど、
自民党推薦候補が敗れたのは、この時の悪印象が尾を引いたんじゃないかと
その当時も思いました。
実際には、このダブル選挙の時、上の動画にも出ている自民党の
柳本卓治参院議員の以下の行為があったそうです。👇
http://www.sankei.com/west/news/151030/wst1510300051-n1.html
【柳本卓治参院議員を厳重注意へ 共産系集会参加で自民党府連】
(産経WEST 2015年10月30日)
自民党大阪府連は30日、大阪市中央区の府連本部で党紀委員会を
開き、共産党系の市民団体の集会に参加し、大阪ダブル選での支援を
呼びかけた同党の柳本卓治参院議員について、中山泰秀会長(衆院議員)
からの口頭での厳重注意処分とすることを決めた。
党紀委員長の吉田利幸府議によると、ダブル選で自民府連は
共産への支援要請はしないと決めており、卓治氏の行動が府連の方針に
反すると判断したという。
卓治氏は、大阪市長選に立候補する元自民市議の柳本顕氏の叔父で
自民府連元会長。
ダブル選で共産は「大阪維新の会の政治を終わらせる」として独自候補
擁立を見送り、自民推薦の立候補予定者への自主支援を表明している。
集会は、共産も加盟する政治団体が29日に大阪市内で開催。
卓治氏は「反大阪維新」勢力結集を訴え、山下芳生共産書記局長と手を
握って掲げるなどした。
卓治氏は5月の大阪都構想の住民投票の際も共産の街宣車で
「非常に気持ちがいい。何か兄弟と一緒にいるような」などと演説。
菅義偉官房長官が「全く理解できない」と批判した。
正直、菅官房長官(※追記参照)が怒るのも無理ないとは思います。
同時に、これは中山府連会長には「承諾なし」の身勝手な行動だった
わけですよね。
都構想の時の共産の街宣車から声を上げ辻元を自民の街宣車に
上がらせた事に関しても、です。👇
【大阪ダブル選で早くも自民に焦り (東スポWEB22015年10月16日】より
https://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/460612/
中山氏は
「共産党の街宣車に自民党の議員が乗るというのは
寸前まで一回も聞かされたことがなかった。
党の組織の改革というのも今、大阪の自民党には必要」
と断罪
叔父である議員の身勝手な行動によって振り回された、
当事者である候補者も。👇
柳本顕氏はツイッターで共産への自主支援を否定し
「(共産が)勝手に応援していただくことになった」
と一方的な応援であることをアピール。
さらに12日に行われた自民党大阪府連の大会で新しい会長に
選ばれた中山泰秀衆院議員も会見で
「『自民党と共産党が相乗りで応援する』という誤解が広がっていた。
(柳本氏は)生粋の自民党」
と話し、共産のイメージを消そうと躍起になっている。
結果として、ダブル選で負けたのは、やはり戦略的なミスもあったなと
思います。
しかし、当時の自民党の焦りというものも、それはまた、自分には、
ある程度理解は出来るのです。
私は、大阪維新が出来た後、ネットで知ってネット上で応援していた
大阪府内の保守系の自民党某市議が、突如維新に移ると表明した時に、
必死で止めたこともあります。
「とにかく扇動政治家はダメなんだ!」
ということを訴えたんですけど、でもダメでした。
一方で、2009年の狂った扇動の時には自民党の大阪選出の谷川秀善
参院議員が麻生批判をしているのを聴いて、煽動に対する議員たちの
認識の甘さをつくづく感じたこともありました。
(この議員は言い方も本当に偉そうだったので強い嫌悪感も持ちました。)
そんなこんなで、大阪に関してはいろいろと複雑な感情もあったわけですが、
でも今、あの大阪都構想の住民投票時の「自民は共産と組んだ」というのを
延々と維新が垂れ流し利用し続けていることに対しては、はっきり言えば
卑怯としか言いようがなく、もう一度こうして振り返っておくべきだと感じた
わけです。
都構想についても「住民投票」で否決されたわけですが、その後もなんだか
ウジウジと「投票したのは高齢者が多かった」とか「若い人の意見が
反映されなかった」とか、TVで流れましたね。
それはどうなん?決着がついてからそんなこと言うなんて、と思いました。
そして今もまだ「都構想」を叫び続けている・・。
そもそも「住民投票」というものはどう考えるべきなのか。
議員を選ぶ「選挙」とは違うという事が、そもそも割り切れていない
のではないかと。
いや、自分もそうでしたから。
先月、憲法改正の国民投票に関する意見が報道でもありました。
以下の報告のことです。👇
【国民投票の難しさ】
船田元 2017年12月05日
先日は総選挙後初めての衆議院憲法審査会が開かれた。
テーマは選挙前の7月に欧州のイギリス、スウェーデン、イタリアでの
調査報告だった。
ご承知のようにイギリスではEU離脱か残留かが問われた国民投票、
イタリアでは上院の権限縮小と、国と地方との関係見直しのための
憲法改正国民投票が、それぞれ昨年6月と12月に実施された。
その顛末を調査したということで、大変興味深い報告を受けた。
イギリスでもイタリアでも、国民投票の結果はいずれも否決だった。
この結果キャメロン政権もレンツィ政権も交代せざるをえなかった。
否決の理由は様々だったようだが、まずキャメロン首相は党内の
EU離脱派を抑えるために、敢えて国民投票に打って出たのはいいが、
政権を強化する目的にすり替わってしまい、政権批判票が離脱に
流れてしまったという。
また「残留」か「離脱」かという言葉の印象も影響し、消極的なイメージの
残留よりも積極的なイメージの離脱を選ぶ有権者が多かったという。
次にイタリアの憲法改正では強い権限を持つ上院の力を制限することや、
国と地方の関係見直しなど意欲的な内容であったにもかかわらず、
これまたレンツィ政権の信任の色合いが濃くなってしまったこと。
手続きの途中で改正に賛成していた一部野党がマスコミの反対
キャンペーンに怖気付いて、反対に回ってしまったこと。
さらには改正項目が数多くあるのに、一括して賛否を問う設問にした
ために、国民が戸惑ってしまったことなどが指摘された。
これらの事例から得られる教訓は、まず憲法改正は本来政治的な事柄
だが、出来るだけ政権から切り離して、議会において静かな環境のもとで
議論する場を作らなければならないことだ。
また小さいことかも知れないが、設問の内容を明確に区分して行い、
公平・公正な言葉を使うことが重要だということだ。
さらには基本的に自由な国民投票運動のあり方について、メディアに
一定の制限を加えるべきか、広報の費用についても制限を設けるべきか
どうかなど、なお検討を続ける必要性を痛感した。
何れにしても国民のための憲法改正、国民が民主主義の責任を果たす
ための憲法改正でなければならない。
これは国民投票での教訓ですが、住民投票にも当てはまるのではないか
と思います。
時の政権の信任投票のようになってはいけない。
政権や政党を選ぶ選挙ではない。
この「そもそも」のところから、理解していかなきゃいけないんだと思うんです。
私は上でも書きましたが「首相公選制」を掲げて扇動へと突っ走って
行った橋下の唱える大阪都構想というものに対しては、「危険」しか
感じません。
橋下は、また、「リセット」という言葉も散々使ってもいましたから。
この「そもそも」論からすれば、政党色というのは逆に邪魔になる事すら
あるのかもしれないなと。
そこから考えると、都構想の是非を問う住民投票の時の、あの街頭演説は
間違ってはいないんだろうとは思います。
でも私もそうですが、「アレルギー」があります。
共産主義に対する。
それがあとあと、自民党にとっては尾を引いてしまった。
当然、維新は住民投票というものはどうあるべきか解っているはず。
にもかかわらず、延々と「共産と組んだ自民党」と叫んでるわけです。
卑怯ですよね。
都構想の住民投票を目前に控えた自民党本部、谷垣幹事長の
記者会見からです。👇
https://www.jimin.jp/news/press/chief-secretary/127732.html
【自民党 谷垣禎一幹事長記者会見(役員連絡会後)】
(平成27年5月15日)より抜粋
もうこれは度々申し上げておりますが、党というか党全体としてどうと
いうよりも大阪市をどうしていくかということは基本的に
大阪で判断されるべきことであるというのが基本的な立場です。
ただ、わが党の大阪府連はこの問題に反対をしている。
それから、関西選出のわが党の議員の方々からも「これには反対である」
というような署名が集まっておりまして、私のところにも届いております。
したがいまして、わが党の大阪、それから関西の同志は、この問題に
対しては反対ということはしっかり踏まえていかなければいけないとは
思っております。
~~~~~~~~~~~~~~~
私は、そもそもから言いますと、「都構想」と皆さんおっしゃるが
なぜ「都構想」なのか実はよく理解できておりません。
「都」というとやはり「首都」というイメージがありますのでね。
これは脱線ですが、私のような京都府選出の者からすれば、「京都市は
まだ『都』だというのならそれは分かる」と思います。
結局、政令指定都市がある道府県と政令指定都市の間というのはいろいろ
問題があることは事実なのですね。
なかなかすんなりすっきりいっているというところばかりではない。
相当そこに軋轢なりいろいろな問題がどこも抱えていると思います。
ですから、私は京都府と京都市という政令指定都市があるのですが、
私のところでは常に、事あるごとに「府市協調」ということを府も市も
おっしゃるということは、やはり常にそれを唱えて努力をしないと、
二重行政の弊ということが起きてくる。
そういうことで「府市協調」ということを唱えているのだろうと思います。
ですから、そういう問題はずっと政令指定都市の制度にはあることは
事実で、それを乗り越えて、完璧な制度というのはなかなかありませんので、
そういう制度の問題点をどう乗り越えていくかということでそれぞれの
地域で今まで工夫があったし、うまくいっているところとうまくいっていない
ところがある。
そういう意味では、大阪は比較的この問題の処理に今までご苦労されて
きたのかなと思わないでもありません。
谷垣幹事長が仰ってるように、どんなシステムでもメリットとデメリットが
あることは否めず、そういったものも都構想の住民投票では果たして
ちゃんと解りやすく明示されていたのか、という事があると思います。
そして、やっぱり「都構想」という言葉もどうなの?と思いましたね。
「イメージ先行」というのもあったと思いますよ。
また報道もネットも、なんかもう「ぐちゃぐちゃだった」というイメージしか
自分にはありません。
都構想は否決されましたが、その住民投票にあたっては反省というよりも
上でも書いたように負けた側の「言い訳」「文句」がただただ目立っていました。
そして結局、半年後のダブル選挙でも、まだ「都構想」はくすぶってる
状態でした。
大阪市長・府知事ダブル選挙での谷垣幹事長の応援演説から抜粋します。👇
安倍総理・総裁自ら、このお二人に推薦状を渡して、是非是非、
頑張ってくれ、勝ってくれ!と、そういう激励をして貰いました。
これは、「官邸が大阪の自民党を嫌ってる、怒りを持っている」などと、
やたらと安倍総理と菅官房長官(※追記参照)が大阪に関してはあたかも維新寄りで
あるかのような印象操作が何度となくあちこちで為されているので
事実はどうなのかということで、谷垣幹事長の言葉で「結論が出ている」と
はっきりさせたいと思います。
都知事選の時も似たような流れがありましたけどね。
官邸は小池百合子を応援しているとか、デマが飛び交っていました。
もう一つ、言いたいのは、恐らくは東京の官邸、党本部は、関西での
TVでの橋下に関する報道がどれだけ異常であったかを、ずっと知らない
ままだったのではないかということ。
安倍総理はじめ自民党は、当然政権奪還後も必死だったわけですよ。
当然、関西のTVの状況なんて知る由もないと思います。
とにかく関西のテレビは橋下!橋下!橋下!でしたし、扇動が延々と
続いてる状態だったんです。
しかし、その異常さ、その中身が殆ど東京には伝わっていなかったと
思わざるを得ないんです。
それは橋下が府知事になってからずっと続き、国政に打って出た
時にも感じましたし、結局、都構想のごたごたの時のことも、
振り返れば東京と「温度差」があったんだと思います。
また官邸は、確かに憲法改正が最初から念頭にありますから、
あまり「反橋下」的に大阪へ首を突っ込むことは避けていたのかも
しれないとは思います。
でも、それを橋下は利用してきたと私は思っています。
都構想の時も谷垣幹事長の当時の発言を聴くと、自民党大阪府連が
いかに当時、橋下の「煽動」で苦しんでいたか、段々聴こえてきて、
それに対して理解しようと務めている感じが見えました。
それは、ダブル選の応援演説の時にはっきりと言葉となって出てきました。👇
今、大阪の財政は大変厳しいところに来ております。
大阪ほどの日本を代表する自治体がですよ、地域がですよ、
借金をするのに自分の判断、責任では借金が出来ない、
国の許可を得なければいけないというところに、平成24年、
追い込まれた。
こんな大都市、他にありますか。
私は、それは着実に大阪のための投資を進めていく、
そういう努力を欠いたからだと思います。
敵を見つけ、対立を見つけ、そして
パフォーマンスだけをやって、
大阪がみんなで共通の目標を持って頑張っていくんだ
そういう政治を忘れてきたからだ、と思います。
橋下の政治は「扇動政治」である。
谷垣幹事長は、まさしく、このことを明確に批判したんです。
これは橋下が任期を残して突如、大阪府知事を辞め、大阪市長選に
鞍替えした時に、自分も心底思ったことです。
「大阪府が起債許可団体に転落」
この事実は当時、ネットでは結構流れてはいたと思います。
【NAVERまとめ:大阪府を起債許可団体に転落させた橋下(更新日: 2013年01月10日)】
https://matome.naver.jp/odai/2135779794850228301
【「黒字どころか財政再建団体一歩手前」(パチンコ屋の倒産を応援するブログ2012年 10月 23日)】
http://ttensan.exblog.jp/17041413/
しかし、関西のTVでは、この谷垣幹事長が有権者に知らせた「事実」を
全く報道しなかったどころか、1期4年の任期さえ全うせぬまま、最後の
府庁舎での府職員を前に「あなた方は優良会社の従業員になった」と
挨拶した橋下の姿と発言が何度となく映し出され、結局、TVは橋下が
あたかも大阪府の財政再建という実績を上げたかの如くに橋下を持ち上げる
演出、すなわち「印象操作」に加担したんです。
大阪は、革新府政での赤字から、岸昌府知事での関西国際空港
事業など未来への投資、その後のバブル崩壊、そして横山ノックから
太田府知事と続いてきたわけですが、関空は今や重要な空港と
なってるし、その後も財政再建で改善を図ってきたようです。
【橋下氏の「功績」の矛盾の件】 (opeblo 2012-01-21)より
http://d.hatena.ne.jp/opemu/20120121/1327104513
当の橋下氏が
「借金残高はピークである平成14年度の3兆233億円から平成21年度の
2兆7,708億円(決算額)へと確実に減ってきています。」
と太田府政で府の実質的な借金の残高が減っていることを認めている
橋下の言い方は、あたかもそれまでの財政再建が全く果たされて
いなかったかのごとくに「悪」に仕立て、あたかも黒字になったかの
ようなあたかも自分が物凄い実績を上げたかのような印象を植え付けた。
そういうことだと思います。
また、谷垣幹事長の発言からは「大阪が起債許可団体に転落」を何が何でも
避けるべきだったというのが判ります。
いわば「未来への投資」も困難になる。
そのことで大阪が停滞する。
それを危惧してのことではないかと思います。
いわば、そもそもやり方が間違っているということです。
一方的な緊縮財政では発展が出来ないし未来への投資をただただ
借金だと決めつける風潮もいい加減にやめたらどうかと思います。
以下も谷垣幹事長の演説からです。
市長選の柳本顕さん、5月のあの住民投票では自民党府議団の
先頭に立って頑張りました。
そしてあの都構想を葬り去った。
都構想はもう終わってるんですね。
ところが、またそれをバージョンアップしたい。
政治って言うのはですね、住民投票までやればそこで結論を出さなきゃ
ダメなんですよ。
その結論を蒸し返して、またやるんだなんて、そんなことやってたら
先へ進めない!
私は思います!
一つ一つ住民投票や選挙で決着をつけて方向を出していく。
そして大阪は私が先程から申し上げるように、もう大阪市を廃止する
なんていう考えではなくて、いろいろな近畿圏、或いは西日本の都市と
連携を結んで、そして共通の目標を進めてそのリーダーとして頑張って
いくというのが大阪の使命だと、このように思っています。
ですから柳本さんと栗原さんの2人のコンビで、必ずその道を切り開いて
頂きたい。
そのお願いをするために私は参りました。
自民党は本気です!
この2つの選挙、何としても石にかじりついても必ず勝利に結びつけるよう
私共、全力を挙げます!
近隣地域の連携。
これ、昨夏の都知事選にし唾した、増田ひろやさんも岩手県知事時代に
仰ってたことなんです。
下記ブログ記事にでも取り上げていますから是非読んで欲しいと思います。👇
★東京都知事選。増田ひろや候補の進めてきた地方行政はすなわち皆で
力を結集して「日本の力」を押し上げていく力だ!絶対に東京都知事になるべき人だ!(2016/07/30)
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-1126.html
その中から、もう一度重要な部分をピックアップします。
【4道県知事リレートップセミナー 増田寛也岩手県知事 講演会】
テーマ ~「志(こころざし)ある地域づくり」を目指して~(平成16年2月23日)
からの増田さんの発言です。
【広域連携】
次に、広域行政の話をしたいと思います。
今、私は産業面などで一番のライバルは中国
ではないかと思います。
(中略)
中国というのは、
中国脅威論を余り声高に言うなという人も多いのですが、
大変な競争相手であることには間違いないと思います。
47都道府県同士がそれぞれお互いに競争をし合う、それぞれの
県単位で競争し合うというのが、今までの長い歴史の中での姿
だったのですが、大体47都道府県というのはあまり仲が良くない。
隣の県同士は特に。
だから東北は一つとかあるいは四国は一つとか言いながら、実は
四国は一つ一つだとよく言われているように、仲が良くない。
だからこそ四国は一つだとあえて言わざるを得なかったような
ところがあるのですが。
ただ、今、隣同士で競争をしていたら完全に中国に
負けてしまう。
5年後あるいは10年後にどうでしょうかということは
今から考えなければいけないということが一つあります。
それからそういった産業面のことだけでなくても、もっとお互いに
近場の県とは協力しあって共同事業をやっていく
ということは、県民にもっと良い効果をもたらすのでは
ないかと思います。
(中略)
首長がしっかりとした方向性を示して、北東北3県あるいは
本来であれば東北6県ということでしょうが、そこで共同事業を
盛んに進めていくんだとすればいい。
冒頭にも言いましたが、あそこの知事がどんな人間でどんな
人柄でという所から理解が始まって、共同事業をやっていく、
そしてお互いに相手の強い所、弱い所を本当に理解し合う
ようになる訳ですから。
そういうことがあって初めてそれに合った行政体制
あるいは行財政体制をどうしようかとか、統治機構を
どうしようかという議論に進んでいくので、今、その中では
お互いに競争相手であり、それぞれが東京の方ばかり
しか見ていなかった47都道府県の中で、私は北東北3県が
今一番共同事業が上手く行っている、お互いに意思疎通が
上手く行っているのではないかと思っています。
谷垣幹事長も増田さんも同じ方向を向いてるんです。
当然安倍政権も同じです。
しかし昨夏の都知事選では、惨敗した。
全ては猛烈な煽動と沸騰によるものです。
考える余地すら与えなかったんです。
「保育園落ちた日本○ね」から「舛添降ろし」、そして都知事選までの流れは
もう何度も何度も繰り返しブログとtwitterで訴えてきました。
★「舛添おろし」のあとに民進・共産一本化の都知事が誕生し
「政治の不作為」で都民の生命が脅かされるくらいなら、2018年まで
舛添「飼い殺し」続投を選ぶべき!2016/05/22
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-1043.html
地方主権という名で強い権限を与えることの怖さ。
それは大阪府知事~大阪市長時代の橋下を見てきて、その怖さを特に
感じました。
そして小池が都知事になった時も、「東京から壊される!」と何度も警告
してきました。
★東京の環状2号線の工事見直しは東京五輪にも多大な影響を及ぼす。
小池都政は東京だけの問題じゃない。
小池によって東京から日本が壊される。2016/11/24
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-1250.html
橋下は、以前こんなことを言っていました。
★煽動政治家を見分ける「嗅覚」を取り戻すべき。2011/12/22
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-14.html
選挙で民意を得たのだから自分の主張することを
独断でどんどんすることが出来る
事あるごとに「民意」なるものを盾にして叫ぶのが橋下です。
「住民投票」や「国民投票」について、以下のコラムがありました。👇
http://globe.asahi.com/feature/memo/2015060500011.html
【プレビシットという落とし穴】
(2015年6月7日・朝日新聞GLOBE)より
(一部抜粋)
この制度を最も頻繁に利用した政治家の一人がドイツのヒトラーだ。
1933年の国際連盟脱退、34年の自らの総統就任、38年のオーストリア
併合にあたっては、いずれも追認のための国民投票を実施して
「民衆の支持」を演出した。
国民投票は可否の結果が明確に表れるため、敵を定めて攻撃することで
人気を得るポピュリストや独裁者が使いたがる手法なのだ。
住民投票や国民投票は、市民の意見をそのまま政治に反映する
直接民主制の一形態だ。
だが、
「これをとらえて『民意が反映される』と絶賛するのは、あまりに無防備だ。
直接民主制はしばしば、権力者のアリバイづくりに利用される。
それに、民意を反映すれば世の中が必ずいい方向に向かうわけでもない」
と、専修大学教授(憲法学)の田村理は警告する。
民主主義のあり方の面からこの制度を批判的に位置づける考えは、
憲法学者らを中心に根強いという。
欧米社会には、長年培ってきた代表制民主主義(間接民主制)の伝統が
根付いている。
市民の利害や感情から一歩距離を置き、検討や交渉の余地を置いて、
理性的な政治を進めるために適した制度だ。
「これに対し、直接民主制は人々の声を生のまま反映するだけに、
衆愚政治に陥る可能性が残る。
『指導者を信じるかどうか』といった二項対立になり、市民を分断する
ことにつながりかねない」。
田村はそう指摘する。
憲法学者というと「左」の人が多いので、恐らくはこの憲法学者も「左」
なのだと思いますが、私はこれを読んで批判するどころか、全く同調します。
また同時に思い出したのは、麻生さんが4年前、マスコミに散々叩かれた
「ヒトラー発言」です。👇
★夏休みに麻生さんの講演録を家族で読もう。
国語力を試してみよう。マスコミは何言ってんの?「ナチス賛美」? なにそれ???
2013/08/02
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-166.html
憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、
ナチス憲法に変わっていたんですよ。
だれも気づかないで変わった。
あの手口学んだらどうかね。
わーわー騒がないで。
本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。
ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、
しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪のなかで決めてほしくない。
麻生さんは、読んでお分かりの通り、憲法学者が言ってることと同じ
「危険」を警告してるんですよね。
本来なら、朝日新聞なんかは、麻生さんの発言を「その通りだ!」と
書くべきなんですよ。
でも書かない。
朝日はこう書いたんです。↓
「麻生副総理のナチスの『手口に学べ』という発言は非民主的で
暴力を肯定する危険極まりないもの。」
こう書いた朝日こそが危険極まりないわけで。
なぜなら朝日の「扇動」行為こそが「ナチスの手口」そのものだからです。
民主主義を謳いながら、その民主主義の根幹である選挙を扇動で操る。
その行為を朝日は絶えず実行してきたからです。
「煽動行為」こそ危険極まりない行為である。
この行為はマスコミだけではありません。
煽動行為によって人を陥れ自分を優位に見せることが出来る。
背中から撃って加担する行為も同じです。
それらを実行する政治家たちもまた朝日新聞らと同じ扇動者なんです。
朝日の記事に橋h下のインタビュー記事がありました。
【橋下徹氏が語るポピュリズム「生み出すのはメディアだ」(朝日新聞2017年12月4日)より】
https://www.asahi.com/articles/ASKCK6F62KCKUHMC00J.html
僕も府知事をやり市長をやり政党の代表もしたが、成熟した民主国家に
おいてはひとりの政治家に国民全体を動かす「力」や「権力」なんてものは
ない。
僕のふるまいで多くの票が集まることがあるとしたら、それはすべて
メディアが媒介している。
メディアが僕を無視すれば、僕は票なんか集められないですよ。
見出しだけを見ると真っ当そうですが、内容を見れば、そのことを
よくよく理解した上で、それを「逆利用」するのが橋下だという事も
よく判ります。
それは上で取り上げた谷垣幹事長の言葉からも判るでしょう。
ネットでの炎上パターンも似たようなものです。
2006年から何度となく繰り返された安倍・麻生降ろしもそうでした。
次から次へと出て来る扇動政治家たち。
小池百合子、音喜多駿、そして橋下も、「扇動」によって
のし上がってきたんです。
背中から撃ち続けてきた議員たちも扇動政治家の枠の連中なんです。
「扇動」の中で「投票行動」が繰り広げられてしまえば、
考える余地を与えない極めて危険なものになる。
「都構想」というリセットボタンは「民意」にボタンが渡され、もし
都構想が可決されてしまっていたら、何か不都合が出てきて
失敗に終わった時、全てを「民意のせい」に出来る仕掛けだった。
私はそう感じています。
政治は、先ずは「今、目の前にある問題」を丁寧に片づけていかなきゃ
いけない。
議会での丁寧に合意形成を図っていかなきゃいけない。
時間がかかる仕事。
それに向き合っていかなきゃいけないはずなんです。
それが出来ない政治家は信用しちゃいけない。
しかし橋下は府知事時代、自ら大阪府を起債許可団体に
転落させてしまったことを隠し、都構想を叫んだ。
こういうこと、必ず繰り返します。
人の本性は変わらないんです。
都議選後、つくづく感じていることです・・。
扇動を許してはいけない。
扇動政治を認めてはいけないんです。
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