国連ユネスコ分担金支払い凍結解除で安倍政権を叩きまくる人たちが小池応援団と重なる理由を考える。いつ、小池応援団は気付くのだろう。 「現実の政治の厳しさ」を。 そこに関わってきた多くの人たちの努力を。
- 2016/12/27
- 07:21
この方のツイートについて今回は取り上げたいと思います。👇
日本が、ユネスコの分担金を支払いました。「南京大虐殺」の世界記憶遺産への登録に反発した支払い凍結は一年続かなかったことになります。越年すれば〈加盟国の反発を招き、制度改善の動きが停滞する〉からだそうです。反発覚悟ではなかったのですか。こういうのを腰砕けというのでしょうね。
— 山際澄夫 (@yamagiwasumio) 2016年12月22日
山際澄夫 @yamagiwasumio 2016年12月22日 14:03
日本が、ユネスコの分担金を支払いました。
「南京大虐殺」の世界記憶遺産への登録に反発した
支払い凍結は一年続かなかったことになります。
越年すれば〈加盟国の反発を招き、制度改善の動きが停滞する〉
からだそうです。
反発覚悟ではなかったのですか。
こういうのを腰砕けというのでしょうね。
保守系ジャーナリストと書かせていただきましたが、今、私は
この方を筆頭に、「現実の厳しい政治」に全く目を向けようと
しない保守派の人たちについて色々と思うところがありまして、
先の日露首脳会談について取り上げながら、チクチクと書いて
きました。
拙ブログにずっと来ていただいてる方には、私が保守派という
人達に散々反発してきたことや、その理由は、分かって頂いてる
と思うんですか、はっきり言えば、もう放置するわけにはいかないな
というところまで来てるんじゃないかと思ったので、ちょっと集中的に
書いています。
それは、いままでの安倍政権に対する猛烈な批判はもとより、
何よりも小池百合子という共産扇動に魂を売った、狂った都知事を
誕生させ、未だに応援し続けているのが、まさしくこの人達が
筆頭となっていることに危機感を覚えているからです。
そこのところをこのツイートを例に挙げて見ていきたいと思います。
先日、東京都内の国連大学で開かれた国連加盟60周年記念行事で
安倍総理のスピーチがありました。
このことは、首相官邸HPにも載っていましたので後で取り上げますが
その前にレコードチャイナの記事をご覧ください。👇
http://www.recordchina.co.jp/a158319.html
【中国、常任理事国入り改めて意欲の安倍首相をけん制
「第2次世界大戦の成果を尊重、承認するのが先」―中国メディア】
(2016年12月20日(火) )
2016年12月19日、中国外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は、
安倍晋三首相が国連安全保障理事会の常任理事国入りへの意欲を
改めて表明したことについて、
「第2次世界大戦の成果を尊重、承認するのが先だ」
と述べた。
観察者網が伝えた。
日本メディアによると、安倍首相は19日、東京都内の
国連大学で開かれた国連加盟60周年記念行事での
祝辞で、
「国連改革が重要だ。
日本は改革の実現に尽力し、常任理事国として
一層の責任を果たしていく」
と述べ、常任理事国入りに改めて意欲を示した。
華報道官は、安倍首相の発言について
「国連は第2次世界大戦の勝利の果実であり、世界の
反ファシズム戦争勝利の重要な成果だ。
安保理メンバーになる国家はまず第2次世界大戦の成果を
尊重、承認しなければならない」
と述べた。
安倍総理のスピーチに早速、牽制を掛けてきた中国です。
で、中国が牽制を掛けてきた理由を見ると、安倍総理がスピーチで
「常任理事国として」
と発言したことに対して反応している事が解ります。
この記事では「日本にメディアによると」と書いていたので
ちょっと検索して確認してみました。
日経とNHKからです。👇
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS19H6K_Z11C16A2PP8000/
【首相、常任理事国入りに意欲 記念式典であいさつ】
(日本経済新聞 2016/12/19 19:29)より
安倍晋三首相は19日、都内の国連大学で開いた国連加盟
60周年記念式典であいさつし、国連安全保障理事会の
常任理事国入りへ意欲を示した。
「安保理改革は急務だ。
日本は改革の実現に尽力し『安保理常任理事国』として
一層の責任を果たしていく」
と表明した。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161219/k10010812231000.html
(アーカイブ)http://archive.is/7UbrV
【首相 安保理常任理事国入り目指す考え重ねて示す】
(NHKニュース 12月19日 18時08分)より
また安倍総理大臣は、
「変化し複雑化する国際社会の課題に国連が応えるためには、
安保理の改革が急務だ。
日本は安保理改革の実現に引き続き尽力し、常任理事国として
一層の責任を果たしていく考えだ」
と述べ、国連安保理の常任理事国入りを目指す考えを
重ねて示しました。
日経とNHKとでは少し言葉が違いますが、レコードチャイナの
記事は、恐らくNHKを元にしている感じです。
で、同部分について、結局、一次ソースを確認することにしました。
首相官邸のHPからです。👇
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201612/19kokuren.html
【国連加盟60周年記念行事】
(平成28年12月19日:首相官邸HP)より
昨年、国連で、持続可能な開発目標が採択されました。
日本では、私自ら率いる推進本部を設け、その国内実施と
国際協力の両面に、率先して取り組んできています。
より良い世界、より良い未来を築くための挑戦に終わりは
ありません。
変化し、複雑化する国際社会の課題に、国連が応えるためには、
国連改革が重要です。
とりわけ安保理改革は急務です。
日本は安保理改革の実現に引き続き尽力し、
安保理非常任理事国として一層の責任を果たして
いく考えであります。
来年1月、国連はグテーレス新事務総長の下、新たな
スタートを切ります。
日本は新事務総長と共に、国際社会の平和と繁栄に貢献するため、
リーダーシップを発揮してまいります。
>安保理非常任理事国
スピーチ原稿では、なんと「非常任理事国」となってるんですよね。
で、同ページの安倍総理のスピーチを聴くと、
「安保理常任理事国」と確かに聴こえてしまってます。
この発言の前に一度「安保理非常任理事国」という言葉が出て
来るんですが、ここでは割とはっきり「非」という発音が聞けるんですが、
2度目の時には聞き取りにくいのは確かでした。
だから、NHKが「安保理常任理事国」と伝えるのも、日経が
「常任理事国」と伝えるのも致し方ないと思われる方が多いと
思いますけど、文脈的には明らかに「非常任理事国」なんです
から、後ですぐに確認しさえすればいいわけで、こういうところも
今のマスコミというのは、都合よく材料にしていくのだなぁと感じる
わけです。
こういうのを見ると、もう2年近くになるけれど昨年1月に起こった
ISILによる邦人人質殺害事件の時に、安倍総理のエジプトでの
スピーチや、記者ぶら下がり会見時の発言を一方的に都合よく
歪曲して報道し続けた国内外のメディアの異常さを改めて思い出す
のです。
★「イスラム国」身代金要求を「安倍のせい」と叩き、
日本の「民生支援」「人道支援」を報道しないマスコミに怒り!
マスコミは安倍総理のスピーチ全部を発信しろ!!2015/01/21
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-574.html
★安倍総理の「罪を償わせる」を歪曲して伝える
海外紙の反日日本人記者たち。
目的は世論誘導。武井壮も事実を知るべき!2015/02/08
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-592.html
で、中国が反発した「常任理事国」という言葉に関して言えば、
日経の記事で続きがありますので、もう一度。👇
2016~17年にかけ、日本は安保理の非常任理事国を務める。
通算11度目で国連加盟国で最多となる。
安保理改革は常任理事国を広げる目的で、日本は
ドイツ、インド、ブラジルとの「G4」と呼ばれる枠組みで
改革を働き掛けてきた。
日本の常任理事国入りには中国が反対しており、
実現のメドは立っていない。
目下のところ、反対しているのは中国だけだと。
ロシアは大丈夫のようですね。
先日の日露首脳会談を見ても、やはり今後4年間が国連の
改革についても最大の山場になるなと感じるのは私だけじゃ
ないと思います。
また、来年1月から事務総長が交代します。
新しい事務総長はポルトガルの元首相で前国連難民高等弁務官の
アントニオ・グテーレス氏(67)とのこと。
一国の首相経験者がなるのは初めてだそうです。👇
★WIKI アントニオ・グテーレス
WIKIによると、弁務官時代には経費のかかるジュネーブ本部の
職員数を3分の2に削減し、その分現場により多くの人員を投入
したそうです。
ポルトガルについては、もう政治に関しては全くピンと来なくて、
クリスティアーノ・ロナウドの母国とか、サッカーが強いとかしか
私は知識がなくて、本当にお恥ずかしい状態ですが、しかし、
まぁ、無能かつ邪魔でしかなかった潘基文(パンギムン)から
交代するだけでも、随分とマシになるのではないかとやっぱり
思います。
ところで、安倍総理が大きく掲げる、その「安保理改革」について、
外務省HPに説明が書かれていましたので「おさらい」的ですが
こちらも改めて確認しました。👇
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/un_kaikaku/j_rijikoku/kaikaku.html
【なぜ安保理改革が必要か】
(平成27年11月27日 外務省HP)より抜粋
■21世紀の国連にふさわしい安保理とするために
現在の安保理は、合計15か国で構成されています。
米国、英国、フランス、ロシアおよび中国の5か国は常任理事国として
常に議席を保持しています。
残り10か国の非常任理事国は、2年間の任期で、国連総会での
選挙を通じて選出されますが、連続再選は認められていません。
1945年の国連創設時に51か国であった国連加盟国は現在では
193か国となり、4倍近くに増えましたが、安保理については、
1965年に非常任理事国の議席数が4か国増え現在の
10か国となったことにとどまり、常任理事国の構成などは、
基本的に1945年当時のまま変わっていません。
1945年に国連が発足して以降、現在に至るまでに、各国を
取り巻く政治・経済状況は大きく変化しました。
安保理の構成にも、このような変化を適切に反映させるべき
ではないでしょうか。
例えば、アジア地域には、世界総人口約70億人のうち
半分以上の約40億人が居住し、東アジアから中東地域まで
53か国の多様な文化、制度を有する国がありますが、このうち
安保理理事国は3か国のみ(中国、非常任理事国2か国)と
なっています。
また、アフリカには全国連加盟国の4分の1を超える54か国が
ありますが、常任理事国はなく、非常任理事国3か国が選出
されているだけです。
このような問題意識の下、国連の場では1993年以来、安保理の
あり方について議論が行われており、2005年の国連首脳会合では、
安保理の代表性、効率性および透明性をより向上させ、また
その実効性、正当性および安保理の決定の実施を強化するため、
安保理を早期に改革すべきである旨が合意されました。
具体的な改革のあり方については、各国の様々な利害や
思惑が絡んで意見の相違がありますが、2009年2月から
国連総会の場で安保理改革に関する政府間交渉が新たに
開始され、各国が活発な議論を行っているところです。
■安保理の代表性・実効性の向上のために
これまでの議論の中で、国際社会の現状を反映し、安保理の
代表性を向上させるには、構成国の拡大が必要であるとの
点についてはおおむね一致が見られています。
さらに、日本をはじめとする大多数の国連加盟国は、
将来にわたり安保理がその行動の実効性と正当性を
維持していくためには、国際社会の平和と安全の維持に
主要な役割を果たす意思と能力のある国を新たに
常任理事国として加え、常に安保理の意思決定に
参加させる必要があるとの主張を行っています。
■解説:安保理の権限と意思決定方法
安保理は、国際の平和と安全の維持に関する主要な責任を
負っている立場から、紛争当事者に対して、紛争を交渉などの
平和的手段によって解決するように要請したり、平和に対する
脅威、平和の破壊または侵略行為の存在を決定し、平和と
安全の維持又は回復のために勧告を行ったり、経済制裁等の
非軍事的措置および軍事行動を決定する権限を有しています。
また、安保理における決定には、常任理事国の同意投票を
含む9 理事国の賛成投票が必要と定められており、常任理事国
のうち1か国でも反対票を投じた場合、決定を行うことはできません
(いわゆる拒否権。
なお、常任理事国が棄権や欠席した場合には、拒否権の
行使とはみなされないこととなっています)。
例えば,シリア情勢のように,国際の平和と安全に関わるような
重大な事柄であったとしても,常任理事国の一か国が反対をする
ことで安保理としての意思決定ができない例もあります。
従って、常任理事国は非常任理事国と比較して、安保理の
決定を左右する、大きな権限を有していると言えます。
日本は安保理改革に関して相当に働きかけを行っていると
思いますが、思ってた以上に着々と進んできてるという感じが
します。
そして、それはもうあと一歩のところまで来ているのではないかと。
今まで安倍外交は、この国連改革についても、ずっと各国に
働きかけをしてきたわけで。
で、冒頭のツイートです。
「意思表示をすること」と、「無理をすること」とは違います。
日本が分担金を払わないことになれば、当然どこかにしわ寄せがいく。
そしたら他国は、今度は日本に文句を言い出しますよ。
どこもカネにはシビアなんですから。
自分たちのところに日本のせいでしわ寄せが来たら、日本に
文句付けたくなるでしょうし、決していい方向にはいかないと
私は思います。
それに、「南京大虐殺」のことなんてそもそも興味ないと思います、
他国は。
これが「現実」でしょうよ。
それを「腰砕け」なんていうのはどうなんですか?
と私は言いたいんです。
それは「現実の政治」を見据えてのことですか?
そう聞きたいんです。
「意思表示」はしました。
日本の立場というものも理解してくれた国もあるとは思いますが、
でもそれもやり方が度が過ぎると「それがどうした」になってしまいます。
そもそも、歴史問題で最も怖いのは自虐史観」であって、
日本人は今まで「虐殺した!」と言われたらその通りだと思って
謝っていた。
それが最も悪循環となっていたと思います。
そこにどんどん付け込まれていった。
日教組が「日本は悪」を植え付けていったのは、日本人が
自身で拡げていくことを狙ったということもあったと思います。
そこから脱却し始めたから随分と歴史認識は変わってきたと
思います。
なにより、安倍総理の70年談話と米議会での演説、そして
オバマ大統領の広島訪問は「上書き」と「未来志向」で歴史認識の
問題を変えてくれたと思います。
日本にとって何の期待も出来ないオバマに対して、出来ることを
最大限にやってきたんですよ。
安保理改革も、とにかく他国と連携を取り、かけなくてはいけない。
現実的に出来ることを。
「南京大虐殺」の世界記憶遺産への登録に対する抗議の意思表示
として行われてきたユネスコの分担金支払い凍結。
その「意思表示」をいつやめるか。
そこにも当然タイミングというものがあると思います。
「駆け引き」。
当然あることです。
しかも、国連事務総長がやっと韓国の無能総長から変わります。
「巡り合わせ」というのはあると、日露首脳会談の時も感じました。
そういうものだと思うんです。
日本は2016年と17年の2年間、非常任理事国を務めます。
上にも書いてある通り、連続再選は認められていませんから、
来年あと1年が安保理改革の勝負の年になると思います。
何度も言いますが「巡り合わせ」のいい時なんて滅多にありません。
これを軽く見てしまえば、絶対に
「あの時、もっと積極的に攻めればよかった」
と後悔しかねません。
「今しかない」
そう考えるの当然だと思います。
それを一方的に「腰砕け」とか、もうね・・。
いや、じゃあ本当にこれでどこまでやるつもりなの?と。
どこまでやれば「腰砕け」と言われないのですか?
いつまでもやって共感を得るどころか、逆に反発喰らいだしたら
元も子もないじゃないですか。
それともかつて国際連盟を脱退した時のように、国連脱退するんですか?
昨年もそんな声がありましたよね、保守派から。
「国連なんか脱退しろ!」とか、「新しい組織作れ!」とか。
でも、そんなことできるんですか?本当に。
あの時、孤立して日独伊三国同盟作りましたけど、あんなふうに
なる方がいいんですか?
あの時、国民はそれこそ「沸騰」したんですよね。
脱退!よくやった!と。
朝日新聞もそう書いてたんでしょ?👇

朝日は大本営側であるかのように言われてますけど
実際には「隠れ共産」だったわけですよね。
確実に負ける戦争へと煽りに煽ったのが朝日なんですから。
今度もそういうのに乗るんですか?
一体何を考えてるんでしょうか。
もう、机上の論理でかっこよく叫びたいのであれば叫んでください。
ただし、「机上の理論で語っています」とか一言付け加えてください。
ジャーナリストさんなんですから。
ネットで叫んでることを、そのまま叫ぶ政治家が一番いいというのですか?
そんな政治家こそが素晴らしい政治家なんですか?
違うのではないですか?
国際連盟脱退の場にいた松岡洋右と、国際連合加盟承認の
場にいた重光葵。
国際連合に加わるとき、どのような思いがあり、また、どれだけの
努力がなされたのか・・。
http://archives.mag2.com/0000000699/20150830080000000.html
■■国際派日本人養成講座 ■■
【国連本部に翻った日の丸~ 重光葵と国連加盟】
■2.「君に、国際連合への加盟を実現してもらいたい」
国際連合への加盟は、亡き松岡洋右が死の直前に、巣鴨刑務所で
重光に頼んだことだった。
この時、重光も戦犯容疑者として、巣鴨にいた。
一貫して戦争を避けようと努力した重光を戦犯容疑者として逮捕した
のは、ソ連の仕業だった。
かつて外務次官の頃に、一様に共産化を恐れる欧米列強に対して
防共協定を提案したことがあり、それを恨まれていたのである。
松岡は、特別に重光との面談を依頼し、3分間のみ英語で話すという
条件で許された。
車椅子の松岡はこう語った。
__________
君に、国際連合への加盟を実現してもらいたい。
僕が席を蹴って立った国際社会に日本を戻してほしいのだ。
どうか、君の手で、国際社会復帰を、果たしてくれ。
この思いを、君に託さなければ、僕は死んでも死にきれない。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
鋭さを失った松岡の目に涙が光っていた。
「僕が席を蹴って立った国際社会」とは、松岡が1933(昭和8)年2月に、
国際連盟総会で満洲国に関するリットン調査団報告書が採択された
際に、席を立ったことである。
これが契機となって、日本は国際連盟から脱退した。
松岡の国際連盟総会退場は、国民から喝采を浴びたが、実は
本意ではなかった。
イギリスの代表団は、非公式に松岡に提案してきていた。
「満洲での日本の利権を認めるから、いちおうリットンの報告を
汲んで、顧問団を受け入れろ。
その顧問団は日本人を主体にする」
というのだ。
松岡は「この提案を受け入れるしかない」と東京に打電したが、
単なる口約束だと一笑に付されてしまった。
「このままでは連盟による経済制裁が待っている」
と再度、打電したら、その返事は
「ならば脱退してしまえ」
という指示だった。
松岡は国際連盟脱退を深く悔やんでいて、重松に今生の頼みを
託したのである。
■3.「私は、とにかく国交を回復できればいいんです」
東京裁判では禁固7年の刑を受けたが、4年半の拘留の後、
昭和25(1950)年11月21日に仮釈放された。
64歳になっていた。
この年、日本は国連加盟を申請していたが、ソ連が拒否権を
発動した。
常任理事国の1国でも拒否すれば、加盟は認められない。
ドイツでも朝鮮半島でも、アメリカとソ連の冷戦が激化しており、
日本が国連に加盟すると、アメリカの発言力が増すことをソ連は
嫌ったのだ。
昭和29(1954)年、鳩山一郎内閣が誕生すると、重光は9年ぶりに
外務大臣に返り咲いた。
まず注目したのは、インドネシアのバンドンで開かれるバンドン会議
だった。
アジア、アフリカの有色人種の国際サミットで、重光は腹心の加瀬俊一を
送って、各国の日本加盟への支持をとりつけた。
次に重光は国連本部に出向いて、総会議場のラウンジで、レセプションを
主催した。
飲み物を片手に、和やかな雰囲気の中で、重光は国連事務総長や
各国代表に、日本の加盟支持を訴えた。
3ヶ月後、国連の理事会で、日本の加盟に関する二度目の審議が
行われたが、またもやソ連の反対で否決された。
ソ連はアメリカ主導のサンフランシスコ講和条約を拒否した。
日本の国民も、日ソ中立条約を一方的に破って、満洲で日本の
居留民を襲い、日本将兵をシベリアに抑留したソ連を嫌っていた。
しかしソ連の反対を覆さなければ、国連加盟は望めない。
重光はソ連との国交正常化に取り組んだ。
昭和31(1956)年7月29日、重光はモスクワの空港に降り立った。
ソ連の外相やフルシチョフ第一書記とも会談したが、北方領土問題に
ついては、取りつく島がなかった。
ここはソ連案を呑んで、領土問題を棚上げして国交正常化するしかない、
と判断したが、日本政府も譲らない。
重光は交渉を決裂させて帰国した。
交渉失敗の批判は聞き流した。
その後、駐日ソ連大使と綿密な事前交渉を経て、妥結が可能という
手応えを掴んでから、鳩山首相をモスクワに送り出した。
ソ連は重光には良い印象を持っていなかったからだ。
鳩山首相は
「せっかく、ここまで進めておいて、最後の仕上げをしないと、君が
失敗して放り出したような印象を国民に与えるぞ」
と言う首相に、重光は笑って
「何と思われようと、かまいません。
私は、とにかく国交を回復できればいいんです」
10月19日、鳩山はモスクワで日ソ共同宣言に調印し、
国交正常化を成功させた。
新聞は、鳩山の成果と書き立てた。
■4.「たった今、可決されました」
昭和31年12月12日の夜、重光は外務省の大臣執務室に
泊まり込んだ。
この日、ニューヨークの国連本部で、安全保障理事会が開かれ、
日本加盟に関する採択がなされる予定だった。
結果が出次第、ニューヨークの日本領事館が国際電話を入れることに
なっていた。
スチーム暖房は夜間は切られてしまい、各人はオーバーコートを
着込み、持ち込んだガスストーブで暖をとりながら、寒さしのぎに日
本酒をちびちびやって、ひたすら電話を待っていた。
朝5時、現地はもう夕方だ。
遅すぎる。
何か問題が起きたのではないかと、不安が心をよぎる。
しかし、可決するまで、何度でも全力を尽くすしかない。
それが自分に与えられた最後の使命だと覚悟した。
その時、机の上の黒電話がなった。
雑音とともに、興奮気味の声が聞こえた。
「たった今、可決されました。
日本の国連加盟が決まりました」
重光が親指と人差し指でOKのサインを出すと、職員たちから
大歓声があがった。
総会での承認は12月18日となり、その日のうちに重光が国連総会の
日本代表と決まった。
■5.国連本部ビルに翻る日の丸
12月18日、重光は国連総会議場の演壇に立って、スピーチを
始めた。
訥々とした言葉で、まず加盟承認の礼を述べた。
そして冷戦下の国際情勢に言及し、今なお世界各地で紛争が続く中、
戦争の苦しみを知る日本は、武力以外の力で世界に貢献していく
意思がある、と語り、こう締めくくった。
__________
今日の日本の政治、経済、文化は、過去一世紀にわたる東洋と西洋、
両文明の融合の産物です。
そういった意味で、日本は東西の架け橋になり得る。
このような立場にある日本は、その大きな責任を、十分に自覚しています。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
席に戻る重光に、あちこちから「加盟、おめでとう」「心からお祝いする」と
声がかかった。
重光は笑顔で礼を言いながら、席に戻った。
すると机の上には、ほかの79カ国と同様に、黒地に金文字で国名を
刻んだ木製のプレートが置いてあった。
「JAPAN」の文字が誇らしげに輝いている。
まさに日本が国際社会に復帰した象徴のように見えて、重光は感動した。
総会が終わると、日本代表団は総会議場の前庭に出た。
そこには横一列に全加盟国の国旗が掲揚されている。
一本のポールの細紐に日の丸が結ばれた。
そして日本代表団の目の前で、日の丸はするすると上がっていく。
冬の青空と39階建ての国連本部ビルを背景に、色とりどりの各国国旗に
並んでいる。
その中に、白地に赤丸の美しい日本国旗が翻っていた。
その時の光景を、重光は次のような歌に詠んだ。
霧は晴れ 国連の塔は 輝きて 高くかかげし 日の丸の旗
国際連盟脱退への後悔の念と、敗戦を経て、多くの人たちの
努力によって国際連合に加盟し国際社会へと復帰した日本。
政治は、たった一日で成し遂げられるものなんかないということ。
長い時間をかけて「信頼」を築き上げてこそなされるもの。
その「信頼」を壊すことは本当に一瞬で出来る。
そこには必ずと言っていいほど「扇動」があり、国民はその扇動に
流されてきた。
私は安倍総理が保守派に批判に晒されるたびに考えてきました。
保守派がどうこう言ってることなど安倍総理はすべて把握している。
それを踏まえて現実の政治で特に外交において判断されるものは
何故そういう方針で行くことにしたのか。
必ず理由があるはずだと。
それを言えばすぐに安倍信者だ何だと言われますが、それは
安倍総理がやってきたことを長い間見てきたからです。
長い間安倍総理がやってきたことを見たうえで信頼しているんです。
必ず国のため、国民のためを思い、決定する。
そして、ぶれません。
★小池百合子の安倍総理に対する「覚悟が足りない」という暴言について。
http://bakahabakanarini.blog.fc2.com/blog-entry-1262.html
扇動しながら叫ぶ政治家。
民主党の鳩山や菅直人もそうでした。
そして今年は小池百合子。
民主党政権誕生の時と同じように、悪人を仕立てて、国民の
目の前にニンジンをぶら下げ扇動した。
特に保守派がネットで叫んでいることをそのまま公約に入れてきた。
そして保守派は拍手喝さいした。
今も。
民主党政権が行った辺野古移設や八ッ場ダムの「ちゃぶ台返し」
と同じことを豊洲新市場移転延期や、東京五輪見直しで実行してきた。
長い時間をかけて築き上げてきた「信頼」を一瞬にしてぶち壊し、
「モッタイナイ」や「情報公開」なる言葉で今以って国民を騙し続ける。
扇動都政を実行する小池。
その結末がどうなってしまうのかを冷静に見ることもなく小池を
応援する人たち。
現実の政治を見ずに安倍総理を叩きまくる人たちと小池応援団は
重なる。
「豪語」するだけで「現実の政治」を滅茶苦茶にしている小池都政の
実態には目を逸らしながら、それこそ熱を上げている。
後片付けをどうするつもりなのか、小池は見せようとしない。
これは民主党政権も同じだった。
ネズミのように、かじった跡をいくつも作りながら、その反省など
微塵もなく、その汚物処理をし続けている安倍政権を叩いている。
小池都政も同じ道を辿る。
既に東京五輪は森元総理がその役目をしている。
都政は誰がその役目をしなくてはならないのか。
壊すことは簡単だが、もう一度築いていくのはとても時間がかかる。
いつ、小池応援団は気付くのだろう。
「現実の政治の厳しさ」を。
そこに関わってきた多くの人たちの努力を。
【追記2022年2月】
自分たちの欲望を満たすことを優先して扇動政治を
繰り広げていく扇動政治家たち。
「極左と極右は表裏一体」
この言葉を常々ツイッターでも繰り返し書いてきましたが、
扇動政治家は、思想信条など全くないわけで、いわば
両刀使いであり、都合よく扇動のしやすい方で権力を
築き上げていくんですよ。
思想などどうでもよく、メディアをコントロールできていれば、
自分たちの思い通りに国民を沸騰させ、思惑通りの方向へと
導いていく。
保守系も、その扇動に乗れば危険な極左と同じ極右となって
扇動政治家たちの思惑通りに動くようになる。
それが知らず知らずのうちにのめり込んでしまうから恐ろしい。
しかし扇動というものは、近代の歴史の中で、絶えずそういうもの
だったのだと。
扇動と、国民の沸騰と。
これが極端に目に見えてきたとき、必ず一度立ち止まって、
冷静に、そして客観的に見る目を持たなければ、自分自身が、
あらぬ方向へと導く扇動者の一人になってしまうことを、
決して忘れてはならない。
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