都知事、小池百合子の豊洲新市場への移転延期決定で、
一方的に東京都の職員の皆さんがまるで「悪人」「犯罪者」
扱いされ続けていることに、本当に心から怒りを感じています。
とにかく事実を知って欲しいと思い、今までもブログ記事を
書いてきましたが、今回も、9月29日に都庁で行われた
「第1回市場問題プロジェクトチーム会議」の一部書き起こしを
お伝えしたいと思います。
この中で、
佐藤尚巳氏の発言内容はとにかく、今までのデマ、
嘘八百などで散々バッシングをされてきた
都の職員の方たちの
名誉を回復することにもなりますので是非動画を見ながら
下記「書き起こし」で確認していただければと思います。
★
佐藤 尚巳氏については、こちらをご参照ください。↓
http://www.jcarb.com/Portfolio00003731.html★佐藤尚巳建築研究所 / Naomi Sato Architects座長の小島敏郎の佐藤氏発言の後の言葉もどうかよく聞いてください。
<公式>第1回 市場問題プロジェクトチーム会議 2016-9-29
【第1回 市場問題プロジェクトチーム会議】
(東京都庁 2016年09月29日 )より
★動画47分20秒より
【佐藤尚巳専門委員】
佐藤です。
私は建築の設計を主にやってるもので、大規模建築をいくつか手掛けた
経験からこれほど大きくはないんですが、いくつか意見を申し上げたいと
思っています。
先ほど地下空間の問題は、この委員会では扱わないということを
仰いましたけれども構造の問題の地下空間の点にも関わりますので、
また、それから、非常に大きな誤解を招いている部分がありますので、
それについてちょっと申し上げたいと思います。
地下空間と呼んでる部分は建築で言うと一般的には地下ピットと
言うものを作ってですね、それは構造の1階の床を支えるための基礎梁が
あって、その基礎梁の下にコンクリートのスラブを作ることによって地下の
ピットが構成されます。
そのピットには排水管であったり、ガス管であったり、電気管であったり、
また、たまにダクトが通ったりするわけですけれども、そういう設備に
使われる空間になります。
それが今回はかなり深いところまで空間として利用しているということで
地下空間という呼ばれ方をしました。
ここには2つの問題があるんですが、1つは誤解された一番大きな
問題は、地下に大きな空間を作ったことによって、物凄い
出費をしてるんじゃないかという、そういう一つの誤解があると。
もう一つはこの地下空間、いったい何のためにあるの?という
構造については、上手く説明しきれてないという問題だろうと
思います。
まず最初の問題から申し上げたいんですが、この3つの敷地の
表面積が40.7ヘクタール、40万7千平方メートルあります。
この空間に規定通り4メートルの盛り土をしたとすると40×4ですから
160、実際163万リューベ(m3)という数値になります。
先ほどご紹介があったように18回の技術委員会で最終報告されて
いる盛り土をされた土量、実際に使った土量は63万リューベでした。
差し引き100万リューベの土が実際は盛土されなかったということ
です。
100万リューベのインパクトをどう捉えるかということなんですが
だいたいその土を動かすことについて、土量の1リューベを動かす
ことについての単価っていうのは非常に幅が広くて、5千だったり
1万5千だったりするんですけども、ざっくりと話を見えるようにする
ために「1リューべを1万円」と評価すると、盛らなかった土の評価は
100億円に相当するわけですよ、100億円。
更に一旦盛ったとして、そこから建築に必要な地下ピットを作ったとします。
地下ピットもですね、通常大きな建物ですと2メートルぐらいの深さに
なるんですが、今回の市場は非常に巨大です。
350メートル×200メートルとか非常に巨大な空間で、そこに地下に
通す配管の水勾配を考えますと、建物の半分から最短距離でいっても
100メートルくらいの経路を隔てないと水が流れていかないと。
そうすると100分の一で計算しましても1メートルの落差が出来る
わけです。
そういうこと考えると2メートルじゃとても足りない。
実際設計すると恐らく3メートルあるいはそれ以上になるのが適切な
地下空間ピットの寸法です。
実際100万リューべ盛ったところから3メートルの地下を掘るという
ことを考えると、恐らくまた75万リューべとかいう土を実際、
そこから出すことになる。
土を出すということに対しては、また「捨て材」とかで
また非常に高い金額を取られるケースもあると思いますし、
ま、これも議論簡単にする「1リューべ1万円」とすると75億円ですから、
盛って掘るということで175億円くらいの費用が
余計に掛かる。
で、実際にそれをやらなかった。
で、下から組み上げたことによって構造的に恐らく増えたであろう
分量というのは1メートルからせいぜい1.5メートルくらいの
構造の費用です。
それを差し引いた時にいったいどっちが得なのということを
当時の技術担当の方は当然考えてたと思います。
技術担当のトップの方も当然それは報告されていたし、
技術者であればそのぐらいのそろばん勘定はすぐ
やります。
恐らく皆さんが自分の住宅を作るときに1メートルの
土盛りをして75センチ削って工事をするというような
提案があった場合にバカじゃないかと、
なんでそんな無駄なことをするんだと、
言うに決まってますよね。
で、実際それをやらなかったというのは都庁の技術担当の方の、
私は正しい判断であったと思うし、あのそれが報告されていない、
シェアされていないというのは大きな問題ですよ、ですけども技術的な
判断としては、盛らないで下から建物を作ったというのは
非常に正しかった。
というのは、今回のケースは上から掘っていくんじゃなくて
下から掘れていたところから作り始めた建築だったわけです。
そこが大きな違いです!
ですからこの地下空間というのは決して高い、コストの
かかった空間ではありません。
それが一つです。
それからもう一つの、何故この空間が必要だったかという
話なんですが先ほどご説明したように地下には非常に多くの配管類
あるいはダクト類が走ってます。
皆さんも写真撮られて十分認識されていると思いますが、
設備というのは大体20年から25年で更新をする
時期が来ます。
必ずやり替えたり悪いものを取りかえるということが必要になります。
それで、これをもし地下ピットとして作ってた場合、建物の下には恐らく
250から300くらいの小部屋がザ~ッと並んでるわけですよ。
そこに60センチの直径の人通口、先日現地を見た時に、
皆さん通ったと思うんですが、それを通りながら真っ暗な
空間を進みながらですね、その地下に配管された設備類を
保守点検するということが現実的なことかどうか、実際
それは非常に不可能に近いくらい大変なことですよね。
酸欠になるかもしれない、真っ暗な空間だし、通り抜け
らんないから、なかなか行けるとこもいけない。
で、それを考えたらですよ、あと1メートル余分にして土盛りをせずに
下から大きな空間を作り必要な基礎梁っていうのは、床から2メートル
くらいですからその下に2メートル空いてるわけです、実際。
皆さんご覧になったように、「なんだこの空間は」という非常に
大きな空間が開いている。
ところが実際はその空間は設備にとっては非常に重要な
空間であって簡単に問題があるところが見つけられますし、
問題があった時には簡単にそこにアクセスして、そこを
取り換えたりすることが出来る。
或いは20年後でなくても40年後にですね、こういった
配管を絶対やり変える時期が来るわけですよ。
そういう時に地下ピットだったらどうにもならないんです。
ですけどもこの地下空間があることによってこの建物の
保守メンテ性というものは格段に上がる。
それによってですねこの豊洲の市場の、要は長寿命化と言いますか
50年先70年先でも十分使えるって言いますか、
更新をしながら使っていくというそういう非常に重要な
空間が出来たわけです。
でこれを作ったということも私は都の技術系の方の
僕は英知だと思いますし、決してこれはですね、
責められることではないと思います。
あの、単純に技術の話をしているんですよ。
ということで非常に大きな地下空間に対する誤解があります
ので、これについてはですね、しっかり皆さん、認識を新たにして頂いて
非常に有効な空間であったと。
ただそれにほんとは実際いくらかかったのという話はちょっと、もうちょっと
しっかりとした計算をしなければわかりませんが、しかし175億と
いうようなレベルの話じゃないだろうと思います。
で、その上でですよ、この空間が一体構造的にどういう評価を
されていたかというふうに私なりに解釈すると、通常の地下ピットと
言いますか、基礎梁の下の空間でありますから、先ず書いてないのは
明らかです。
但し4メートルの大きな空間ですから、構造上の計算を適切な
計算をしなければならないというのは、これはもう絶対条件です。
で、建物の地下に入ってみて、よく観察してみたんですが、基礎梁が
あって杭があって、そこの基礎梁と杭とそれから柱を連結する部分を
フーチングというふうに言うんですが、非常に大きなコンクリートの塊です。
その塊が地下の方にずっと降りてって地下4メートル、4.5メートルの
ところまでスッと降りた形の、ちょっとあまり例のない、言ってみれば
高下駄を履いたような構造かも知れません。
そのような構造なんですが、それを前提として構造計算をしてる限り
それは安全性が確保された建物として私は認識するし、
確認審査なり構造評定なりでそういうものが第3者の目で
ちゃんとチェックされてるはずですから、まぁそこで見落としの
ような話が先程あったかもしれません。
ただそこについては ○○先生の方でしっかり見て頂ければ、
安全性については十分評価できるし、そう言う特殊な構造では
あるんですけれども、私は安全は担保されてる。
で、もう一つ申し上げたいのは、この地下の空間があったことに
よって地下水が染み出してきたときに、すぐ発見できて、
またその地下水を採取してそれを調査することが出来た。
もしこれが地下ピットだったらですね、入っていけないん
ですよ、そもそも。
で、地下ピットに水が溜まってること自身、恐らく誰も
気づかない。
そういう状況で20年30年放っておかれて、ホントに良かったんですか?
って言う話。
だからここで水が入ってきたことによって、それが分かったということと
それからそれを適切にモニタリングをすれば安全性が確認できると
いう意味においても、この地下空間というのは非常に有用な空間で
あったというふうに思います。
で、地下水が上がってきた最大の原因は本当はA.P.1.8という、砂利の
下よりも20センチ下のレベルで地下水をコントロールするはずの
「地下水管理システム」というのがまだ作動していない
という状態ですから、当然雨が降って地下の水量が上がってくると
建物の中に水が入って来る。
これはもう当然の結果です。
ですから今後は早く水を抜いてですね、適正なA.P.1.8という
レベルに地下水を管理することと、万一、地下水が別ルートで
入ってきたとしてもですね、例えばそこに監視カメラを設置するとか
すればですね、で、監視カメラの映像を24時間それこそ市場の
誰の目にも留まるようなところに置いとけばいいわけですよ。
で、そういうようなことをすることによって、非常に監視もできるし、それに
対する衆目で監視できることもできるし、そういった意味で安全性の確保は
今後十分可能であろうと言うことで、私はこの安全性、地下空間に
ついては非常に正しい選択であったし東京都の技術系の
役人の方の名誉にかけてですね、これは私は
正しい選択であったというふうに思います。
【座長:小島敏郎】
なかなか、あの、微妙な問題で、ガバナンスの問題からすると
規律の問題なので、あのう、ちょっと、そこらへんはですね、
いわゆる処分の話になりますから、ちょっとそれ以上は、
あの、このものの話ではありませんので・・。
小島敏郎の発言の中に非常に重大な言葉(赤文字)がありますが、
そのことはここでは扱いません。
まずは佐藤氏の発言をどうか広めてください。
まずは都の技術系職員の方々の名誉を回復するために。
【参考】※「A.P.+○m」表示についてhttp://www.river-museum.jp/archives/dayori/newsletter/no_7/page4.html【「A.P.+○m」表示】
その場所の高さを示す数値。
A.P.はArakawa peilの略で、荒川工事基準面という。
Peilはオランダ語で「水準線」あるいは「基準」などを意味する。
A.P.は東京都中央区新川にある霊岸島水位観測所
(明治時代には荒川の河口)の最低水位をもって定めている。
ちなみにT.P.は東京湾平均海面(東京湾中等潮位=いわゆる海抜)
を意味する。
他にも、O.P.(大阪湾工事基準面T.P.一1.3000m、淀川水系)、
Y.P.(江戸川工事基準面T.P.-0.8402m、利根川水系)などが
用いられている。
【関連ブログ記事】★「盛り土が~」「空洞が~」と豊洲新市場のマスコミ報道に
振り回される前に、傍聴した都民も大勢いた公開会議
「第18回豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関する技術会議」
議事録と資料をどうか確認してください。★世界に類を見ない徹底した最先端の技術によって、
豊洲はどこよりもきれいになっています!【説明動画あり】
豊洲を、そして日本をただただ貶めるマスコミの扇動に絶対に
乗らないでください!【拡散希望:豊洲市場 施設竣工映像】https://www.youtube.com/watch?v=SHwz-Un-qLU
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