民進党の福山哲郎は何故、朝日新聞が捏造「吉田調書」を発表した日に書いたブログ記事から朝日の木村記者を絶賛した記述をこっそり削除したのか?
- 2016/06/21
- 23:22
絶対にマスコミから批判を受けないこの議員が、2年前、
朝日新聞が捏造した「吉田調書」について、ブログで
書いていたことを書き留めておきたいと思います。
まず、朝日新聞が吉田調書を捏造したと判明してからの
福山のブログからです。
http://www.fukuyama.gr.jp/activity/report/2014/09/11/10957/
【福島第一原発政府事故調査委員会の調書の公開にあたって】
(福山哲郎ブログ:テツロー日記 2014年9月11日)
いつもお世話になり、ありがとうございます。
今日の夕方、東京電力福島原子力発電所における
事故調査・検証委員会、いわゆる政府事故調が
ヒアリングを実施した調書の一部が公開されることと
なりました。
最近、報道を賑わせている、いわゆる『吉田調書』も
公開される予定です。
当時、内閣官房副長官として原発事故の対応に当たった私も、
もちろん、ヒアリングを二回受けました。
当然、同時に『福山調書』も公開されると思います。
公開を拒否する理由はありません。
しかし、当時の政府事故調は、事実をいかに把握するか、
あのような過酷事故の原因は何だったのか、ということに
力点をおいていました。
また、犯人探しをすることが目的ではなく、いたずらに
「誰があんなことを言っている」とか「誰と誰の記憶が食い違っている」
等の問題が生じるのを避けるために、証言者に非公開を
約束して実施しました。
公開を前提にすると、自らの所属組織に不利な証言はし
にくくなったり、個人名の問題に触れにくくなったり、事実が
隠れる恐れがあるからです。
今回、公開されるに至ったことは、原発事故の実相を国民に
知っていただくために極めて有効であり、歓迎すべきところですが、
そもそも非公開であったものを、急にルールを
変えて公開にするという方法には若干違和感を
持ちます。
公開される『福山調書』は、
『原発危機 官邸からの証言』(ちくま新書)に
記したものとほとんど変わらない内容になって
います。
これも当然のことです。
ただし、公開にあたって、内閣官房の担当者の立会いのもとで
閲覧すると、一部に「個人のプライバシーや評価に当たるもの」
「政府の危機管理上、公開しにくいもの」「外交案件」
「事故調側の記載ミス」等の箇所が散見され、それらの箇所に
ついては黒塗りとさせていただきました。
それでも、できる限り文意が伝わるよう、最小限にしたつもりです。
今日以降に公開されるすべての調書をご覧いただくに
あたって、国民の皆様には、
「あんなことを言っている、こんなことを言っている」
と部分的にとらえるのでなく、事故がどれほど過酷で
あったのか、福島原発第一発電所、官邸、東京電力の
それぞれにおいて関係者がいかに懸命に対応したのか、
その時の報道はどうであったか、その中から読み取れる
教訓は何なのかという視点で読んでいただければ幸いです。
<ご参考>
「ヒアリングの方法等について」
(平成23年7月8日 東京電力福島原子力発電所における
事故調査・検証委員会申合せ)(抄)
(1)ヒアリングは、原則として、非公開かつ少人数で行うこととする。
【注1】
非公開・少人数とする理由は、個々のヒアリング対象者ごとに
相違があるが、
①真実の供述を得るため、
②公開することが不適当な情報が少なくないため(公安上の観点等)、
③個人のプライバシーに関わる供述が含まれることが少なくないため
などが考えられる。
福山自身が「調書開示」において「黒塗り」をせざるを得ない理由に
「個人のプライバシー保護」や「外交案件」、「政府の危機管理上」
などを主張していながら、NHKの籾井会長を国会で徹底的に
「資料が黒塗りだ!」と恫喝的かつリンチ的非難を浴びせたり、
また最近では、同じく民進党の玉木雄一郎や山井和則がTPP
交渉に関する資料を「黒塗りばかりだ!のり弁だ!」などと
非難しまくっていたのを思い出すわけですが、あそこまで
逆上するのは、逆に自分たちが関わった案件では「黒塗り」で
「隠蔽」するなどの「身に覚え」があるからではないかと疑って
しまいます。
★菅直人政権で内閣官房副長官だった民主党「福山哲郎」が
国会で見せた籾井NHK会長への政治圧力・言論弾圧の凄まじさ。
(2015年4月8日)
この2014年9月11日の福山のブログだけ読むと、あたかも
「福山調書」がこの段階で初めて公開されるかのように
感じると思います。
しかし、実際には、この約3か月前、まだ吉田調書が捏造された
ものだとは判明されていない時に、その捏造「吉田調書」に
続いて朝日新聞が2014年6月17日に「福山調書」を入手したと
して特集記事を組んで発表しているのです。
そしてその時、福山自身も取材に応じており、「福山調書」の
入手と公開に対して、いわば「了解」をしているのです。
私はここに「違和感」を持ちました。
ここで、拙ブログで吉田調書について書いたブログ記事の
リンクを貼っておきたいと思います。
※カテゴリでもまとめてあります。↓
★カテゴリ:福島原発事故 吉田調書と朝日新聞
★朝日新聞のセンセーショナルな「吉田調書」報道は
イデオロギーに凝り固まった「現場無視」の異常な扇動報道だ!
(2014年5月25日)
★「吉田調書」を弄び日本人を貶める朝日新聞。
「慰安婦問題」も「富田メモ」も全ては同じ「汚い手口」。
(2014年6月9日)
★朝日新聞はまるで快楽殺人犯。
福島第一原発事故「吉田調書」に関する朝日の
病的な捏造報道を見て思う。
(2014年8月21日)
★菅直人と朝日新聞。
3年前の福島原発の現場を混乱させ、そして、その現場の人達を
貶めた大罪。(2014年9月17日)
次に、まだ吉田調書が捏造だと判明していない時に福山が
自身のブログに書いた内容です。
吉田調書のスクープを朝日が報じた、まさにその日の
福山のブログ記事です。↓
http://www.fukuyama.gr.jp/diary/2014/05/20/10491/
http://megalodon.jp/2016-0622-1718-42/www.fukuyama.gr.jp/diary/2014/05/20/10491/
【原発撤退、朝日新聞のスクープ】
(福山哲郎ブログ:テツロー日記 2014年5月20日)
今日、福島第一原発のALPS(多核種除去装置)でまた
トラブルが発生し、汚染水が処理できない状態となって
います。
3月にも同様の状況が発生しています。
状況がよくなっているとは考えられません。
そんな中、今朝の朝日新聞の1面と2面に、3・11原発事故当時の
東電撤退に関するスクープが掲載されました。
事故対応の責任者だった吉田所長の調書に基づくスクープです。
拙著「原発危機 官邸からの証言」に著したように、3月14日から
15日にかけて、東電からの撤退要請を受け、菅内閣の官邸は
緊迫した時間を過ごしました。
私は官房副長官として、菅総理のもとで行われたいわゆる
「御前会議」や東電・清水社長を呼んで撤退をやめるように
指示した現場にも同席しました。
その後、菅総理とともに、明け方5時半頃、東電に乗り込み、
この記事にある6時15分頃の巨大な衝撃音を東電本社内で
聞きました。
いまだに鮮明に記憶に残っています。
その後の顛末はこの記事とほぼ同じです。
あとになって、東電側は全面撤退ではなく、
一部退避だと主張していましたが、
それが命令違反の結果だったとは・・・。
本日の記事では、吉田調書の中で、
1)
「清水社長が撤退させてくれと菅さんに言ったという話も聞いている」
と証言されていて、東電が撤退を考えていたとの
当時の官邸の認識と一致しています。
2)
ところが、衝撃音のあと、幹部を含め9割以上の所員が第2原発まで
避難したのは、吉田所長の指示に反した
命令違反だったことが明らかになりました。
その後に何らかの不測の事態が起きて
いたら、ほとんど作業員のいない状況で…、
と思うとゾッとします。
もちろん、私は、この避難していた所員を
殊更に責めるつもりはありません。
作業は、生死にかかわる、それぐらい過酷な状況だったということだと
思います。
この吉田調書の意味するところは、ひとたび事故が起きれば
原発は人間の手でコントロールできず、もし9割の所員が
避難している中で、さらに事故が悪化
すれば、もう手の施しようのない事態に
なっていたということです。
また、「撤退要請」をあとになってから
「一部退避であり撤退は考えていなかった」
と強弁し続けた東電の相変わらずの隠蔽体質の
問題です。
ここで先に、福山の癖をお教えしましょう。
>殊更に責めるつもりはありません。
こうして福山はいつも「心にもないこと」を言います。
「こんなことは言いたくはないけども」
とか、
「こういうこと言うの、好きじゃないけども」
とか、
「私は個人的にあなたに恨みは何にもないけども」
とか。
国会を見てると「あぁ、またそのセリフか」と思ってしまいます。
しかし、これらのセリフの前後にどれだけ罵りまくっていることか。
本題です。
>東電が撤退を考えていたとの
当時の官邸の認識と一致
朝日が捏造した「吉田調書」の記事は、見事に菅直人と
福山哲郎の「官邸側」の認識通り、すなわち「お望み通り」の
記事だったということがはっきりと判ります。
また、文末は、なんとなく中途半端で終わっているような感じが
しました。
他にも検索を掛けて見たところ、産経新聞の阿比留瑠比記者の
facebookが検索にかかりました。↓
https://www.facebook.com/rui.abiru/posts/844844715560181
阿比留瑠比 facebook 2014年10月3日
ふと思うところがあって、民主党の福山哲郎元官房副長官の
サイトを初めてのぞいてみました。
すると、福山氏が5月20日のブログで、朝日新聞が今回
取り消した東電福島第1原発事故に関する同日付の
「スクープ」記事を絶賛しているのを見つけました。
以下がそれです。
という始まりで、阿比留記者は先に取り上げた福山の同日の
ブログ記事を載せていました。
しかしそれを読むと、どうも私が読んだ文章と異なっているのです。
下記の最後の部分です。↓
また、「撤退要請」をあとになってから
「一部退避であり撤退は考えていなかった」
と強弁し続けた東電の相変わらずの隠蔽体質の問題です。
この記事を著した木村英昭記者は、
あの話題になった「プロメテウスの罠」で
「官邸の5日間」という章を綿密な取材を
もとに記されました。
今回の記事も歴史の検証に貢献しうる
ものだと思います。
赤文字の部分を
福山哲郎はブログから消しているのです。
阿比留記者の感想です。
……まあ、読めば分かるとおり、朝日大絶賛ですね。
菅直人政権を持ち上げた「プロメテ」にまで言及して
「歴史の検証に貢献しうる」と持ち上げています。
そういえば福山氏は、朝日の5月20日付記事が出た後の
民主党の会合で、吉田調書の公開を求める他の議員とは
少し異なり、吉田調書の公開にちょっと慎重な
意見を述べていました。
面白いものです。
阿比留記者が述べている
>吉田調書の公開にちょっと慎重な意見を述べて
いました。
というところは、福山が2014年9月11日の自身のブログで
>そもそも非公開であったものを、急にルールを
変えて公開にするという方法には若干違和感を
持ちます。
と書いているのと符合します。
しかし・・・。
阿比留記者が福山の2014年5月20日のブログ記事を
確認したのは同年の10月3日。
その後、福山は朝日新聞の木村英昭記者についての
大絶賛部分を削除していました。
何故でしょうか?
何故、福山哲郎は、この部分をこっそり削除
したのでしょうか?
【参考その1】
http://iiko.hatenablog.com/entry/2014/09/12/130206
【朝日新聞社長の首を飛ばした木村英昭×宮崎知己ー
3年半に渡った東電撤退問題の結末】
(ブログ「政局観察日記」 2014年9月12日)より
朝日新聞で原発事故検証の中心となったのが
『プロメテウスの罠』取材班。
その中心人物だった宮崎知己記者と木村英昭記者。
そして木村英昭記者は
『菅直人が東電撤退を阻止して日本を救った』
ストーリーを原発事故対応の核心に据えたあの
『プロメテウスの罠』第6シリーズ『官邸の5日間』、
それをさらに加筆して出版された
『検証 福島原発事故 官邸の100時間』
の筆者であった。
木村英昭記者と宮崎知己記者には原発事故を起こした
東電は悪であり彼らの罪を問わなければならないという
思いがあった。
これが『プロメテウスの罠 官邸の5日間』という
官邸側の主張に従った東電撤退物語を生み出すことと
なったのだが、東電側証言も取り入れた政府・国会事故調
ではその偏った物語は否定される事となった。
それに対して不満を抱いた木村記者と宮崎記者は
政府・国会事故調の報告書を否定する目的で報告書の
一次資料の検証を行うようになった。
まずは東電のテレビ会議録画。
そして吉田調書である。
.
★amazon.co.jp

【検証 福島原発事故 官邸の一〇〇時間】
(木村 英昭 (著) 2012年8月8日)
【参考その2】
http://ameblo.jp/n-kan-blog/entry-11855669648.htmll
【吉田調書と東電の隠ぺい】
(菅直人オフィシャルブログ 2014年5月20日)
朝日新聞が、福島第一原発の事故当時の所長、
吉田昌郎氏の政府事故調での調書を入手。
その調書に基づく連載が今日の朝刊から始まった。
記事によれば聴取時間は正味28時間に及ぶ。
事故当時の現場責任者であった吉田所長の調書は、
事故の事実関係を知るうえでテレビ会議の記録と並ぶ
最重要資料だ。
(中略)
福島原発事故については多くのことが未解明である。
事実を知るためにはまず、テレビ会議の記録と吉田所長の
調書を公開すべきだ。
徹底した事故の解明がないまま、「安全性が確認されたから
再稼働させる」とは絶対に言えないはずだ。
福山と同じく、まだ吉田調書が捏造だと判明していない時に
菅直人が自身のブログに書いた内容。
こちらも吉田調書のスクープを朝日が報じた、まさにその日
のものです。
>未解明
事実を最も把握しているのは勿論、当時の官邸。
菅直人自身。
そして内閣官房副長官だった福山哲郎です。
【参考その3】
http://ameblo.jp/n-kan-blog/entry-11879398931.html
【福山調書の教訓を生かして欲しい】
(菅直人オフィシャルブログ 2014年6月17日)
今日の朝日新聞一面に、原発事故当時、官房副長官として
事故対応に当たった福山哲郎参院議員の調書に基づく記事が
掲載された。
主に当時の避難区域の決定の状況について述べられている。
原子力災害特別措置法では、住民避難については現場に近い
オフサイトセンターに現地対策本部を設け、原発関係者だけで
なく自治体関係者も集まって判断することになっていた。
しかし、地震のためオフサイトセンターには現地対策本部長の
経産副大臣も深夜まで到着できず、地元自治体からも人が
集まらなかった。
事故発生直後から刻々と原発の状況が悪化し、官邸に来ていた
原子力安全・保安院、原子力安全委員会、東電から派遣された
人たちの意見を聞いて、官邸の原災本部が避難についても直接
判断するしかなかった。
その調整に当たったのが福山官房副長官。
現在、原発立地周辺自治体は、避難計画を策定している。
交通渋滞などを考慮した避難計画をたて、それを計画通り
実行することがいかにむつかしいか、福山調書から多くの
教訓が読み取れる。
アメリカでは避難計画を立て、実地訓練を行わない限り、
原発は稼働させない、とヤツコ元NRC委員長が
述べている。
しかし、安倍政権は避難計画の実効性については審査しないと
言っている。
現在日本に存在する全ての原発は自民党政権時代に 建設
されたもの。
民主党政権だけでなく、自民党政権も責任は重い。
福山調書の教訓を生かして欲しい。
菅直人は、震災の半年前に行われた防災訓練でも現地の
中継地点として重視された「オフサイトセンター」についても
書いていますが、菅直人はあたかも「オフサイトセンター」が
当時「機能不全」であったかのように書いています。
実際マスコミも菅直人と同じく、「オフサイトセンター」が
地震のせいで全く役に立たなかったかのように報道していました。
実は私も、それを鵜呑みにし、そう思っていました。
麻生総理の時の福島第一原発での電源喪失による事故を
想定した防災訓練動画でも、「オフサイトセンター」は
官邸と現地を繋ぐ最重要著拠点として扱われていましたので、
「オフサイトセンター」が機能不全だったということはとても
重大なことだと思いました。
しかし違ったのです。
福島第一原発事故の政府事故調のヒアリング調書の中で、
池田元久元経済産業副大臣のものもあり、それを下記の
ブログ記事で取り上げました。↓
★菅直人と朝日新聞。
3年前の福島原発の現場を混乱させ、そして、その現場の人達を
貶めた大罪。(2014/09/17)
池田元経産相の調書は当時の異常な様子が大変よく
わかりますので、是非読んで頂きたいと思いますが、
その中からオフサイトセンターに関する部分を少しだけ
紹介します。↓
初めオフサイトセンター機能不全と言われていましたが、
それはDGというか、停電したり何かしたりで初めこそ人が
いなかったのですが、東京から言ったら遠隔地でもありますね。
だけど、だんだん集まってきまして、菅総理が帰った直後、
すぐに会議を開きました。
そのときカウントしたわけではないけれども、40人ぐらい
だと思うのです。
官邸へと繋がるオフサイトセンターは、遅れはしたものの
機能し始めていたのです。
3月12日未明・・。
防災訓練通りに出来る体制になったのです。
しかし、菅直人は福島に来た。
オフサイトセンターではなく、現場に。
そして池田元久曰く、異常なまでに激昂し、一般の民間人に
対し
「一体何のためにおれがここに来たと思っているのだ!」
と怒鳴り散らし、荒れまくった。
そして・・・。
福山哲郎は住民避難の責任者だった。
SPEEDIの責任者だった。
(※「SPEEDI」=「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」)
しかし、そのことは全くといっていいほど表には出てこなかった。
朝日新聞の捏造「吉田調書」の後に組まれた「福山調書」以外は。
朝日新聞は、捏造記事で大問題となった福島第一原発事故に関する
「吉田調書」のあと、実は「福山調書」という特集を組んでいます。
朝日新聞は2014年6月17日付で福山調書入手と公開を大々的に
発表しました。↓
(リンク切れ)
http://www.asahi.com/articles/ASG6J4QKHG6JUUPI004.html?iref=comtop_6_01
【避難区域、乏しい情報で決断 責任者の「福山調書」入手】
(朝日新聞 2014年6月17日)
東京電力福島第一原発の事故時、官房副長官として
住民避難政策の責任者を務めた福山哲郎参院議員が
政府事故調査・検証委員会の調べに答えた聴取記録
「福山調書」を朝日新聞は新たに入手した。
専門知識や情報が乏しい中、刻々と悪化する原子炉の
状況に追われるように、慌ただしく避難区域を決めていった
当時の首相官邸内の初動対応を詳細に語っている。
当初の避難区域の線引きはそこに住む人々の人生を左右した。
福山調書は政権中枢の意思決定過程を当事者が証言したもので、
原発事故に伴う住民避難の難しさを考える貴重な資料だ。
(中略)
朝日新聞は福山氏に調書を示して取材した。
福山氏は自ら答えた内容と認めた上、
避難指示について
「限られた情報しかなかったが、一つひとつ理由を持って決めた。
当時の判断が正しかったかどうかは歴史が決めるべきものだ」
と述べた。
「調書そのものは関係者のプライバシーに配慮して公開されるべきだ」
とも語った。
(宮崎知己)
取材に応じる福山哲郎氏=13日、木村英昭撮影
この記事を初めて読んだ時、そもそも「福山調書を入手した」と
福山に写真撮影してインタビューして記事に書くという、その
流れが何かおかしくはないかと、そう思いました。
一体誰に許可を取って、どういう経路で「入手」して、その書いた
本人が何故かすんなり取材に応じていることが解せない。
政府事故調の調書の保管は内閣府であり、元官房副長官の
立場なら、十分その保管に関する状況も熟知している。
一体この流れは何なのだ?と・・。
そして、最初に紹介した2014年9月11日の福山のブログと、
この朝日の2014年6月17日の「福山調書入手」記事とを
続けて読むと、なおさら「違和感」があります
そう、既に朝日新聞で「公開」されていたにもかかわらず、
9月11日のブログでは
>公開を拒否する理由はありません
とか
>公開される『福山調書』は、
『原発危機 官邸からの証言』(ちくま新書)に
記したものとほとんど変わらない内容になっています。
などと、やたら「公開」に対して敏感になっていることに
違和感を感じるのです。
そして、まるで話が前後しているような、いわば「支離滅裂」なのです。
何か「取り繕う」ような空気さえ感じられます。
阿比留記者がfacebookで述べているように、福山は「民主党の会合」と
いう、いわば身内の会合の中でさえ「調書公開に慎重だった」と。
あれほど情報公開を叫びまくる民主党の幹部議員が、です。
「吉田調書」の原文は、世間の目に、特に単独で公表される
ことは先ずあり得ないはずでした。
故・吉田所長は、もし自身の調書のみが第三者に漏洩されて
しまえば大きな誤解を生みかねないとの危惧、また特に聴取を
同時録音した「ICレコーダー」については、その影響は極めて
大きく、吉田所長が恐れていた危惧が現実のものになりかねない
ため、特に厳格な管理を希望する旨の「上申書」を
「2012年5月29日」の日付で政府事故調に提出していました。
その「上申書」の存在、特にその内容を詳しく知るのは、
あの時以降の民主党政権であった菅直人政権、野田政権の
中でも特に「中枢のメンバー」に限られていたはず。
この「上申書」の存在によって、絶対に安倍政権下で
吉田調書が出されることはないと踏んだ朝日新聞は、
調書を入手し、吉田所長が懸念したとおり、卑劣な
「歪曲・捏造」報道を行った・・。
しかし、朝日の卑劣な捏造報道によって吉田所長も、
福島フィフティも、そのご家族も、そして日本人全てが
貶められたのです。
あの捏造によって。
上申書の存在を知っていれば絶対に安倍政権は公開しない。
そう思うでしょうね。
吉田所長の気持ちを裏切って安倍政権がするはずがない。
朝日も菅直人も福山哲郎もそう確信していたのだと思います。
捏造吉田調書特集の第1回目の記事が出された翌日の
菅直人のブログ記事を見てみます。↓
http://ameblo.jp/n-kan-blog/entry-11856575633.html
【吉田調書の公開を阻む安倍政権】
(菅直人オフィシャルブログ 2014年5月21日)
吉田調書が大きな波紋を呼んでいる。
福島原発事故の現場責任者であった吉田所長の
聴取結果報告書は事故原因の究明や今後同様な
事故に対応する上で極めて重要。
しかし、原発事故に対する備えを判断する原子力規制委員長
にもこの報告書は示されておらず、田中委員長は「読んでいない。
知らない。」と答えている。
菅(すが)官房長官は記者会見で調書を開示しないと
言っている。
政府事故調査委員会は私が総理の時、失敗学の権威である
畑村氏に委員長をお願いして作った。
私自身も調査対象であったので調査の進め方は委員会の
自主性に任せた。
今後の事故対策に役立つ事故調査の結果は報告書で公開
されるものと考えていた。
吉田所長の証言や東電のテレビ会議の内容は事故の真相を
知る上で極めて重要であり、公開すべきだ。
なぜ菅(すが)官房長官は 吉田調書の公開を阻むのか。
原発事故当時の極めて危機的な状況が国民に伝わり、原発の
安全性についての国民の不安が高まるのを恐れてのことと
思われる。
福島原発事故は私が総理であった民主党政権の下で発生した。
総理であった私はもちろんのこと、民主党政権全体にも大きな
責任がある。
同時に、福島原発を含む54基の原発は全て自民党政権下で
建設され、運転が許可されたものであり、歴代自民党政権にも
大きな責任がある。
事故の原因を始め、事故の真相を徹底的に調査し、検証する
ことは政権が自民党に戻ったからといって、おろそかにして
いいはずはない。
安倍総理は吉田調書など、今後の原発事故防止に
役立つ政府事故調の資料は全ての公開すべきだ。
国会事故調の資料も議運で自民党が賛成すれば公開できる。
与党に戻った自民党が公開に消極的になっているのは
東京電力の隠蔽体質に自民党が取り込まれた結果では
ないか心配だ。
安倍政権が吉田調書を公開しない理由をこうやって
都合よく仕立て上げ、東電と安倍政権を非難する菅直人。
安倍政権はその後吉田調書を公開しました。
上申書があったのですから「苦渋の決断」だったと思います。
しかし、このままでは、あの時日本を守るために命懸けで
頑張った人たちが貶められたままになってしまう。
安倍政権が吉田調書を公開したのは、当然、この朝日新聞らに
貶められ傷つけられた人たちと、そして日本国の名誉を回復
するためです。
福山のブログに書かれたこの言葉。
>そもそも非公開であったものを、急にルールを
変えて公開にするという方法には若干違和感を
持ちます。
どういう立場からならば、この言葉が出て来るのか。
考えれば解ります。
「福山調書」入手という朝日の記事。
この記事の末尾に加えられている《解説》の最後には
このようなことが書かれています。↓
《解説》より
福島原発事故では避難区域の合理的な線引きは極めて
困難であり、高度な政治判断が求められた。
原発再稼働にはこうした経験を反映した避難計画が
不可欠だが、安倍政権はその策定を国家のような
強い権限を持たない自治体に任せている。
無責任だ。
(堀内京子)
菅直人が自身のブログで安倍政権を批判している、そのままに
安倍政権を批判。
そして国による避難計画なくして原発再稼働はありえないという
方向へ誘導するため、すなわち原発再稼働絶対阻止のために
福山調書を「教訓」と言う形で利用しているということが判ると
思います。
この朝日新聞の、
特集「福山調書」。
プロローグは
◆主題
「そのとき官邸は」
◆副題
「福島原発事故 新たな調書」
★朝日新聞デジタル「福山調書」特集 プロローグ

第1回は
◆主題
「3,10,20の裏側」
◆副題
「防災マニュアルとか殆ど関係ありません。」
★朝日新聞デジタル「福山調書」特集 第1回
そして第2回は、
◆主題
「知っていても使えなかった」
◆副題
「政治的にはできなかったといまだに思っています。」
なのです。
★朝日新聞デジタル「福山調書」特集第2回
そして、この特集が始まったと同じ日、菅直人は自身のブログで、
【福山調書の教訓を生かして欲しい】
という題で福山を持ち上げ、そして安倍政権を批判しているのです。
東日本大震災の半年前。
平成22年10月20日と21日。
電源喪失による原子力事故という想定で原子力総合防災訓練が
実施されています。
★youtube動画 2011.4.18 参議院予算委員会集中審議
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/177/0014/17704180014011a.html
【平成23年4月18日 第177回国会 参議院予算委員会集中審議】より
○脇雅史君
去年の10月20日でございますが、22年の10月20日、21、
非常に大事な催しがあったわけですが、このことは御記憶ですか、
総理。
○内閣総理大臣(菅直人君)
突然の御質問ですので、何を指されているか分かりません。
○脇雅史君
実は、この日は原子力総合防災訓練というのをやって
いらっしゃるんですね。
これは本部長として菅内閣総理大臣、私がいただいたこの紙には
書いてあります。
20日、21と総合防災訓練をされていた。
そのときに、どういうテーマで訓練されたか覚えていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(菅直人君)
詳しい内容については記憶しておりませんが、やはりこうした
いろいろな地震等を想定したことではなかったかと思っております。
○脇雅史君
またあきれちゃうんですけど、これ大変なことですよ。
私、やっぱり日本の国、大したものだと思うんですが、ちゃんと
訓練しているんですね。
その訓練に事故の想定という項目があるんですが、
原子炉給水系の故障により原子炉水位が低下し原子炉が自動停止、
その後の非常用炉心冷却装置等複数の設備故障により万一
放射性物質が放出された場合、その影響が発電所周辺地域に
及ぶおそれがあるとの想定と、まさに今回と同じことを想定して
いるんじゃないですか。
そのことについて何の記憶もないんですか。
何のための訓練だったんですか。
あなたが本部長として参加されているんですよ。
本当に覚えてない。
どうぞ。
○内閣総理大臣(菅直人君)
少なくとも私にとって、そうした原子力のいろいろな事故は、
過去においても海外においても多くありましたし、日本では
臨界事故というものが最も大きかったわけでありますから、
そういった意味で一般的な認識は持っておりましたし、そういう
想定に立ってのそうした訓練が行われたということは御指摘の
とおりだと思っております。
○脇雅史君
政府が総理までお入りになった訓練をやるということの意味が
全くないですね。
せっかくこういうことを想定してやっているのに、何も動いてないじゃ
ないですか。
麻生政権でも2日間にわたってありました。
上の方でも書いた通り、まさしく事故があった福島第一原発での
訓練でした。↓
★平成20年度「原子力総合防災訓練」の実施について
そして菅直人政権でも行われているのです。
勿論、福山も内閣官房副長官ですから参加しているはずです。
★平成22年度「原子力総合防災訓練」の実施について
そして何よりSPEEDIについても、防災訓練の中にしっかりと
組み込まれていました。
しかし、菅直人は国会で質問された時で、この防災訓練を行った
ことすら忘れていました。
また、訓練後の検証すらしていなかった・・。
そして「福山調書」の第1回の副題と、第2回の主題と副題の言葉。
これらの言葉は、マニュアルも訓練も全否定するような言葉では
ないですか・・。
何故、SPEEDIは隠ぺいされたのか。
何故、住民避難の責任者だった内閣官房副長官、
福山哲郎は全く批判に晒されなかったのか?
結論として、私は、あの朝日によって捏造された吉田調書は、
日本を貶めるためのものであったことは勿論ですが、もうひとつ、
これを踏み台にして当時、住民避難の責任者だった
福山哲郎を正当化し、また同時に安倍政権批判と原発再稼働阻止に
利用しようとしたのではないかと思います。
朝日新聞は、平然と「福山調書を入手した」などと書いていましたが、
その福山は当時の内閣官房副長官です。
あの調書を取ったのは「政府事故調」です。
「国会事故調」では有りません。
それが何を意味するのか。
想像はつくと思います。
朝日新聞の捏造「吉田調書」と菅直人と福山哲郎。
もし、あの捏造された「吉田調書」が、そのまま鵜呑みに
されていたとしたら・・。
国家を命懸けで救ってくれた吉田所長の調書を利用して
日本人、日本国までも陥れ、貶める。
そしてプロパガンダ扇動にまで利用する。
この許しがたい行為・・。
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